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一つなのに中央標準時って

同じ国の中に「東部時間」「西部時間」などがあるアメリカなどと違って、日本には一つしか時間はないのになぜ『中央標準時』なのだろう。その疑問が台湾に行って理解できた。

日清戦争の結果、台湾は清国から日本の領土に編入され、日本の統治下にあった時期がある。そのせいで年配の人の中には現在でも日本語をとても流ちょうに話せる人が多い。おまけにみなとても親日家だ。

その明治28年、台湾は本土とは西に大きく離れているため、先島諸島(八重山・宮古・尖閣諸島)と共に本土との間に1時間の時差を設けることになった。
それで東経135度の明石天文台が『日本中央標準時』で、台湾などは『日本西部標準時』という名称になったのだ。

しかしその後、こんな小さい一つの国の中に二つの時間があるという不都合のほうが目立ったため、昭和12年に『西部標準時』の部分を法律から削除することになった。

ところがその時に、従来からの標準時を「中央標準時」と改称した条文はそのまま残ってしまったので、いまでも法令上は「中央標準時」と呼ぶのが正しいということになっているのだそうだ。

信じられないことだが、明治時代に制定された法律なんていうのは今でもヤマほど通用している。血税で高い報酬を払っているのだから、国会はもっとテンポを上げて法律改正して欲しいものですね。

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