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白馬岳が白馬岳に

このタイトル、実は『白馬岳(しろうまだけ)が白馬岳(はくばだけ)に』と読む。
おそらくあなたの優秀な辞書は、どちらでも変換してくれることだろう。
もちろんこれはあの長野五輪スキー競技の舞台ともなった、北アルプスの象徴的な山の名前である。

元々この名前がつけられたのは、毎年五月上旬頃、山腹に現れる雪形が遠方から代掻き馬(しろかきうま:田んぼを耕す馬)の形をしていることに由来する。つまり、代掻き馬が「代馬」になり、それが「白馬」に転化したものなのである。

もっとも、雪形といっても雪解けによって現れる地肌の模様のことだから、したがって実際にも白い馬ではなく黒い馬なのだが。

ところがこれが誤って「はくば」と読まれたために、だんだんこれが定着してしまったもの。
現在では山は「しろうまだけ」だが、地元の村の名前は「はくばむら」。JR大糸線の駅名も「はくば」になってしまった。
ああ 悲しい。

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