マルク・ヘネという人の話
続いてまたスペインの話。
ここスペインのF1ドライバーにマルク・ヘネという選手がいる。
スペルで書けば『Marc Gene』。これなら多くの人は英語風に『マーク・ジェネ』と、読むことだろう。
でも、このドライバーの実のお兄さんが『Jordi Gene』。これは当時『ホルディ・ヘネ』として専門誌にも紹介された。
なんでも、スペイン語では『ジョルディ・ジェネ』とはならず、これが『ホルディ・ヘネ』と読むということだった。
ふーん、そうなのか。
スペイン語など知る由もなかったわれわれは、それがすっかりトレンディ(当時そんな言葉はなかったが)なんだと思いこみ、そのままみんながこれを信じ込んだものだった。
ところが昔の文字だけで海外のレースを知り得た状況と違い、今はF1の現場にも数多くの日本人が取材に行く時代。
そうなったら今の雑誌ではみな、「いや『Marc Gene 』は、『マーク・ジェネ』なんだ」というではないか。なんでじゃい。
(ミハエル・シューマッハだって日本では律儀にドイツ語読みしているが、これが現場ではほとんどマイケル・シューマッカーと呼ばれているんだよ)
長いこと信じ込んでいた「ヘネ読み」を覆されてたいへん憤慨に思っていた自分は、サグラダ・ファミリアの下ですかさず現地のガイドさんにこのスペルを見せて勢いよく問い質したのだった。
『すみませーん、これなんて読みますぅ?』
そしたらメモを一瞥したガイドさんは、一言の元にこう言ったものだ。
『ああ、マル・ジェネね。彼はカタルーニャ人だから、これはマルク・ジェネよ』だと。
ひえ~☆
実際に行ってみるまで、スペインという国がこれほど地方色が違ってそれぞれせめぎ合っている所だということも知らずにいて驚かされた。ここはまるで歴史的にも異なるいくつもの国が、連邦を構成しているような国なのだ。
それに加え、ただの現地ガイドの普通のおばさんでも、こんなマイナーなF1ドライバーの名前を熟知しているということにも驚いたものだった。
うーん、やっぱりヨーロッパはモータースポーツの歴史が日本とは違うのだなあ……と。
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