知らなきゃよかった
世の中には「知らなきゃよかった」ということもあるよね。
このココログからもリンクされている、僕の大好きな平成の女流歌人・俵万智さんの名作『サラダ記念日』の中に、こんな短歌がある。
『見送りて のちにふと見る歯みがきの
チューブのへこみ 今朝新しき』
「朝、恋人を送り出した後に、さっきまでここにいた愛しい人の名残を、歯みがきのチューブに発見する」というような意味だろう。
うーん、凡人ではここまで気づかない.. と評判の高い歌で、後に曲がつけられ岩城宏之さんの指揮で東京混声合唱団が演奏会までした秀作である。
ところが後年、当のご本人が講演でこう明かしている。
「実はあれは恋人ではなく、上京して私の部屋に泊まっていった父親のことなのです」だって。
ギャフン!
僕もすこぶる気に入っていた歌だったのだけれど、ロマンティックな印象がブチ壊されてしまったい。
ふーむ、真相って知らないほうがいいこともあるのね。
ちなみに、歯磨きのチューブは「燃えないゴミ」扱いだけど、キャップ部分は「その他のプラスチック」になるんだよ。
詳しくは地元の区役所または市役所の環境課で聞いてね。
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コメント
うーーー! ショック!!
てっきり恋人だと思っていました~~
サラダ記念日、久しぶりに読んでみよーっと。
投稿: ふにゅ | 2004.03.01 19:58
ふにゅさん
僕はあとこんなの好きです。
「今日なにがあったか君に告げながら
告げていること一番のこと」
「あきらめて受話器を置こうとするとその瞬間
君につながりそうで」
俵万智さん、いいですね。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2004.03.02 10:19