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たかが選手が無礼な!

以前、読売巨人軍の渡辺恒夫オーナーが「無礼なことを言うな。分をわきまえないといかん。たかが選手が」なんて『暴言』を吐いて、世間の反感を買ったことがあったけれど、どうやらこれは渡辺オーナーのほうが正しかったんだね。

僕もその時は「オーナーの思い上がり」なんて感じていたけれど、新聞に寄せられた東大の内藤陽介先生が書いていたものを読んで『目から鱗状態』になってしまったのだ。

なるほどこれはオーナーの言い方が正しい。
だって、渡辺氏は『読売巨人軍』のオーナーなんだもの。
軍隊の最高司令官ならば、全軍の責任は当然渡辺オーナーにある。
軍隊では上官の命令は絶対だし、またそれだけの責任を持って軍を動かしている訳だ。
そこへ、現場の兵隊さんが最高司令官に「会いたい」なんて、確かにとんでもないことだよね。
「分をわきまえ」なくっちゃ……。

だいたい、寡聞にして知らなかったけれど、他に『軍』を称しているプロ野球チームってあるのかな。
タイガースは『阪神軍』なんて言わないし、『中日軍』も『西武軍』も、『ダイエー軍』だって言わないよね。
もしもほんとに『読売』だけが『巨人軍』って言っているのなら、これは確かに他の軟弱なチームとは違ってここは「命を張って野球をしている」訳だから、巨人が『プロ野球界の盟主』と言われるのも納得だ。

かくして渡辺オーナーの言動がプロ野球界にとって実に重みのあることがわかった。
うまくいかなければ、これは当然『愧死』(きし)だな。

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