『グッドウッド・フェスティバル』
イギリスの大金持ち、チャールズ・マーチ卿が広大な私有地を開放して始めた『グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード』は、いまや世界最大級のヒストリック・モータースポーツイベントと言われている。
これにはもちろんフェラーリもマクラーレンも、また日本からはホンダもトヨタもみな参加して、よくリストアされた歴史的レーシングカーなどを走らせている。
そんな中、『トヨタ・スポーツ800』という可愛いマシンが今年登場した。
通称『ヨタハチ』。
空冷600CCという非力なエンジンながら、軽量化かつ洗練されたボディでホンダのスポーツカー『ホンダS800』との間で繰り広げられた数々の名勝負は今も語りぐさだ。
その『トヨタ・スポーツ800』を今回操ったのが、元トヨタ・ワークスだった北原豪彦さんというドライバー。
実は、いま『ララポート』がある辺りに存在した『船橋サーキット』の、オープニングレースに『CCC』(カー・クラブ・チャンピオンシップ・レース)というのが大昔行われた。
このレースに出場した北原ドライバーは、第一コーナーでなんと派手に転倒。
直ちに救助された北原さんは、しかし右肩に大きな裂傷を負っていた。
救出するのはコースマーシャルと言われる資格を持ったオフィシャルだが、まだ日本のモータースポーツ黎明期。
駆けつけたのはコースサイドで旗を振っていたこれが初レースという学生さんだった。
救護といっても、当時のコースポストには包帯と赤チンくらしか置いてない。
さりとて救急車を呼んだら、レースはブチ壊しになる。
止むなくそのマーシャルは北原選手の傷口に赤チンをいきなり流し込んだ。
根性あるレーシング・ドライバーも、この時は痛さにさすがに声を上げた。
ごめんなさい>北原さん
その時の学生がいまこれを書いてます。
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コメント
なんというか60・70年代のマシンというのはモノに情熱を感じつつ、温かみがありますね。
もちろん今のマシンも凄いですが、どうも冷たいというか、、。
だからその時代のマシンをリアルタイムに経験したピーちゃんさんは情熱的で暖かなのか?!
投稿: 蒼空とそよ風と の管理人 | 2005.07.04 14:45
蒼空とそよ風と の管理人さん
そうそう。
昔はエンジンなんかにしても、例えばキャブレターなんかを指して「これが凄いんだぞ」なんていう感じでしたけれど、今は「ECU」なんていうただの黒い箱を手に「これが凄いんだ」ですものね。
ドライビングだって昔はロックぎりぎりのブレーキングがドライバーの腕の差(足か)だったのに、今はいかに優れたABSを開発するか、エンジニアの勝負ですもの。
そしてレースに勝つには戦略が決め手。
フェラーリが強かったのだって、シューマッハをうまくコマとして走らせたロス・ブラウン/テクニカル・ディレクターの功績なんじゃないのかなあ。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2005.07.05 07:38