地獄棚の次は『遺言棚』だい
西丹沢には凄い名前の滝があるけれど、このあいだの地獄棚の次、今回はその名も『遺言棚』を探検した。
『遺言棚』…… あまりの難所なので、この滝を観るには遺言を書いてから行け、という逸話があるんだとか。怖ろし。
行き着くルートは3つ。
一番ポピュラーなのが一昨年行ったユーシンから大石山という山を登って行くんだけれど、このルートはあまりに長駆だし、何よりこの長いユーシンロッジまでの道を宿泊者のクルマだけが入れるというのが腹立たしい。
歩くこと自体は納得なんだけれど、そこを限られたクルマが追い抜いていくというのが、不満だぁ~☆
もう一つは玄倉川から同角沢という、丹沢では有名な沢登りをして行くルート。
こちらが一番短時間で行けるというだけれど、僕には滝を登る技術もないし、ロープが不可欠なので単独では不可能。
ということで、今回選択したのは小川谷から東沢を抜け、遺言棚の真上に出るという第3のルートだ。
しかしこのルートは国土地理院の2万5千分の一地図にも出ていないようなマイナーな荒れたルートだし、唯一表記されていた昭文社の登山地図にも「径路荒廃、通行注意」との但し書き。
ネットに出ていた探訪記にも、「ベテランにしか勧められない」とか。ひぇ~☆
ということで、今回ばかりはちゃんと家にルートと目的地をメモに残して出発したのだった。こんなこと、丹沢の訪問では初めてのことだい。
いや、聞きしにまさる難ルートだった。
径路自体がとても荒れていて危険、というのもあるけれど、登山者が少ないので案内の表記が不完全というのが一番怖かったこと。
なんたって、案内リボンが当てにならないんだもの。
台風や集中豪雨で、数か月もすれば登山道が崩れてしまうような道ということで、掲載された以前のリポートというのも現状と合わず役に立たないのだ。
ま、それについては後述するとして、3時間以上を掛けてやっとたどり着いた『遺言棚』がこれ。
しかし滝口の真上には到達したけれど、どうにも滝壷に降りる巻道を見つけることはできなかった。
いくら見廻しても、到底自分の技術で降りられるような斜面は見出せなかった。
ということで全景は撮影できず。ごめん。m(_._)m
小川谷の廊下1
有名な黒部渓谷の『下の廊下』にも喩えられる難ルート。
小川谷の廊下2
こうしたとても崩れやすい不安定な道を行く。
遺言棚の滝 落ち口
やっと辿り着いた、これが遺言棚・滝の落ち口。
残念ながら、ロープなしでは到底下には降りられなかった。(>_<)
紅葉に彩られた古木
朽ちて、そして苔むし、紅葉に彩られた古木。
すみません、いつものやらせですよぉ。
遺言は、向こうだ!
遺言棚再訪はこちら
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コメント
いや~、スリリングですね。緊張で肩が凝りそう。
お約束のヤラセ、苔に落ち葉は綺麗だから許しちゃお。
遺言がムコウで良かっ棚~。ダメ?>先生
投稿: ふにゅ | 2006.11.26 09:30
不満だぁ~☆はやっぱり髪をふりみだして叫ぶのでしょうか?そして最後は、あ~すっきりしたとにこっと微笑む?(^_^.)。
投稿: 惑 | 2006.11.26 10:00
ふにゅさん
>遺言がムコウで良かっ棚~
酒落は合格であります。
ただ、無事に帰宅した時の奥さんの反応がいまいちだったような……
でも、気のせいですよね。
きっと。
おそらく。
たぶん。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2006.11.26 13:33
惑さん
わかってくれましたか。
というか、そっちに食い付きかい。(>_<)
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2006.11.26 13:34