今週もまた山梨県の桑の木沢・黒戸噴水滝に行ってきた。
先週行った時はその壮大な70mというスケールに圧倒され、ただ下から見上げるだけ。
で、思った 「吹き出し口はいったいどうなっているんだろう?」
そういえば、ネットでもこの噴水滝を上部から撮影した画像は見あたらない。
よし、それなら自分で「上から見てやるっ」、と。
重装備?
準備した装備は、8本歯のアイゼンとピッケル、そして2本のロープ。
まるで冬山みたいだ。
低山とはいえピッケルなんか使うと、怪我しても傷害保険は支払われないんだぞ>自分
急斜面を登る
これも今回用意した秘密兵器。
ピッケルにロープをくくりつけ、下から投げ上げて木に引っ掛けるというのだ。
ところがまず肝心の斜面下部には適当な木がほとんどなかったし、不自然な姿勢から何回も重いピッケル&ロープを投げ上げるのは至極苦痛。
しかも岩などに当たればその都度大量の砂や小片を頭から浴びて散々な羽目に。
人はこれを「アイデア倒れ」と言ふ。
滑りやすい足元
足元はザレた砂地と崩れやすい岩。
とにかく踏ん張りが効かないので、間違いなくアイゼンは必需品だった。
途中、10年は経ったと思える古いロープの残骸を岩の陰に発見。
昔、同じルートで挑もうとした人がいたんだと、なぜか安心。
世におバカの種は尽きるまじ。
にしては記事や写真が見あたらないのは、世の中まだインターネット以前のことだったのか。
尾根を越える
不覚にも暑くて半袖シャツだったため、野生バラのトゲで傷だらけになりながら、100mほども登ってやっと中間尾根の上に到達。
幸い、ここから滝の上部に降りる傾斜地はしっかりしていて下りやすそう。
滝の上部
噴水滝より上部にはもう滝はないのかと思ったら、案に相違してここにも小滝と穏やかな渓流の相。
桑の木沢は黒戸噴水滝が最後なのではなく、まだまだ尾根に向けてずっと流れが続いていたのだ。
吹き出し口手前
穏やかな渓流は吹き出し口の手前で突然きつい傾斜の狭い岩肌を急速に流れ落ちる。
ウォータースライダーと同じように、これで水の流れにすごい勢いが付くんだね。
噴水滝
渓流を慎重に下り、ついに上から撮影した、これが「黒戸噴水滝」の吹き出し口だ。
背後から撮影しているので、この写真では左から右へと飛んでいる。
どう、間近に見たこの噴水の勢い。まるで東京消防庁。
間違いなく、あなたのより数倍元気。
ここでロープがあればもっと身を乗り出して撮影できたんだけど、用意した2本は残念ながら尾根の通過にすでに使い果たしていた。(>_<)
真上から見た吹き出し口
ついに見たぞ、噴水滝の正体。
流れ落ちた水流は、この狭い隘路でさらに絞られて急速な流れとなり、スプーン状にえぐられた岩肌で向きを変え、一気に空中に飛び出していたのだ。
「噴水滝」というけれど、水はノズルのような穴から噴き出していた訳じゃなし、これって結局ヒョングリじゃん。
【ご注意】
なお、帰りにロープが外れなくなり、止むなく40mの青色ロープを傾斜地に残置してしまいました。
このロープは本格設置したものではなく安全性は保証されていません。
もしこのあと同じルートに挑まれる場合、ご承知とは思いますがすべてご自身の責任においてお願いします。m(_._)m
僕のエーデルワイス・トルネードよ、さようなら~☆
短いつきあいだったね。 ~\(~_~;;
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