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解明! 黒戸噴水滝・吹き出し口

今週もまた山梨県の桑の木沢・黒戸噴水滝に行ってきた。
先週行った時はその壮大な70mというスケールに圧倒され、ただ下から見上げるだけ。
で、思った 「吹き出し口はいったいどうなっているんだろう?」
そういえば、ネットでもこの噴水滝を上部から撮影した画像は見あたらない。
よし、それなら自分で「上から見てやるっ」、と。


 重装備?
Funsuitaki_01
準備した装備は、8本歯のアイゼンとピッケル、そして2本のロープ。
まるで冬山みたいだ。
低山とはいえピッケルなんか使うと、怪我しても傷害保険は支払われないんだぞ>自分


 急斜面を登る
Funsuitaki_02
これも今回用意した秘密兵器。
ピッケルにロープをくくりつけ、下から投げ上げて木に引っ掛けるというのだ。
ところがまず肝心の斜面下部には適当な木がほとんどなかったし、不自然な姿勢から何回も重いピッケル&ロープを投げ上げるのは至極苦痛。
しかも岩などに当たればその都度大量の砂や小片を頭から浴びて散々な羽目に。
人はこれを「アイデア倒れ」と言ふ。


 滑りやすい足元
Funsuitaki_03
足元はザレた砂地と崩れやすい岩。
とにかく踏ん張りが効かないので、間違いなくアイゼンは必需品だった。
途中、10年は経ったと思える古いロープの残骸を岩の陰に発見。
昔、同じルートで挑もうとした人がいたんだと、なぜか安心。
世におバカの種は尽きるまじ。
にしては記事や写真が見あたらないのは、世の中まだインターネット以前のことだったのか。


 尾根を越える
Funsuitaki_04
不覚にも暑くて半袖シャツだったため、野生バラのトゲで傷だらけになりながら、100mほども登ってやっと中間尾根の上に到達。
幸い、ここから滝の上部に降りる傾斜地はしっかりしていて下りやすそう。


 滝の上部
Funsuitaki_05
噴水滝より上部にはもう滝はないのかと思ったら、案に相違してここにも小滝と穏やかな渓流の相。
桑の木沢は黒戸噴水滝が最後なのではなく、まだまだ尾根に向けてずっと流れが続いていたのだ。


 吹き出し口手前
Funsuitaki_06
穏やかな渓流は吹き出し口の手前で突然きつい傾斜の狭い岩肌を急速に流れ落ちる。
ウォータースライダーと同じように、これで水の流れにすごい勢いが付くんだね。


 噴水滝
Funsuitaki_07
渓流を慎重に下り、ついに上から撮影した、これが「黒戸噴水滝」の吹き出し口だ。
背後から撮影しているので、この写真では左から右へと飛んでいる。
どう、間近に見たこの噴水の勢い。まるで東京消防庁。
間違いなく、あなたのより数倍元気。
ここでロープがあればもっと身を乗り出して撮影できたんだけど、用意した2本は残念ながら尾根の通過にすでに使い果たしていた。(>_<)


 真上から見た吹き出し口
Funsuitaki_08
ついに見たぞ、噴水滝の正体。
流れ落ちた水流は、この狭い隘路でさらに絞られて急速な流れとなり、スプーン状にえぐられた岩肌で向きを変え、一気に空中に飛び出していたのだ。
「噴水滝」というけれど、水はノズルのような穴から噴き出していた訳じゃなし、これって結局ヒョングリじゃん。


ご注意
なお、帰りにロープが外れなくなり、止むなく40mの青色ロープを傾斜地に残置してしまいました。
このロープは本格設置したものではなく安全性は保証されていません。
もしこのあと同じルートに挑まれる場合、ご承知とは思いますがすべてご自身の責任においてお願いします。m(_._)m

僕のエーデルワイス・トルネードよ、さようなら~☆
短いつきあいだったね。 ~\(~_~;;

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コメント

いやあ二度目の挑戦、充分感動的でした。よくお一人でやられましたね。

投稿: せいざん | 2008.05.17 15:51

せいざんさん、ありがとうございます。

前回滝の下から見た時は、もう尾根が近いと思ったんですが。
いざ登ってみたら、尾根なんてまだはるか上。
さすが南アルプスは壮大でありました。

投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2008.05.17 17:53

ご連絡誠にありがとうございました。
いやはや、あの黒戸噴水を実際に上から見に行くアh・・・・おっと失礼。超人がいるとは!
写真感激いたしました!凄いですねぇ。

今後時々寄らせて下さい。
今後とも宜しくお願い申し上げます。

投稿: どくさま | 2008.05.17 18:04

どくさま(さんは要らないのかな)
コメントありがとうございます。

そういうアhoはご連絡を、とあったのでほんとにメールしてしまいました。
あの一文があったから頑張れたようなもの。
ほんと、桑の木沢は奥が深いです。
いやあ、とても素晴らしい体験になりました。
こちらこそありがとうございました。

投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2008.05.17 18:36

素晴らしい!というか敬意をこめて「素晴らしき冒険野郎」と呼ばせていただきます。危険一杯のたった一人の挑戦。う~んあの動画コメントも刺激してしまったでしょうか(笑)。何事もなかったのでよかったですが万が一のことがあったら、「あのコメントさへなかったら・・」なんて恨まれていたかも??。

投稿: | 2008.05.18 13:30

惑さん
心からの感嘆のお言葉……
(ほんとはアホだと思っているのはわかるけど)
ありがとうございます。

確かに、あの動画は刺激になりましたね。
滝の場合、写真だとよくスローシャッターにしたりするようですけれど、動画の説得力は凄いですね。
そういいながら、自分は動画撮ってくるのすっかり忘れた。
ま、どうせアップの仕方わからないし、いいか。

投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2008.05.18 15:15

素晴らしい冒険話で、読みながらすがすがしいものを感じました。
おもしろいです。このシリーズをもっともっと読みたいと思ったのですが、場合によってはけがにもつながられること…おねだりばかりも申し訳なくてできませんが、もしまた…のときにはぜひ読ませてください。楽しみにお待ちしています。

投稿: もでな | 2008.05.19 10:34

もでなさん
コメントありがとうございます。

「冒険話」なんて言われるとこっ恥ずかしいのですが、当人にとって素晴らしく充足した時間を経験できたというのは事実です。
それでも一つの目標を遂げてしまうと、次にまたモチベーションを見つけるのは結構たいへんなことでありまして、いまは残念ながらレベル1の状態なんであります。
また単独行ということで家庭内に心配の声がない訳ではないのですが、それでも「打ち込めることがあるのなら」と、ありがたく許しをもらっています。
(半ば、軽蔑の視線は感じますが……)
読んでいただいてとてもうれしいです。

投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2008.05.19 12:41

黒戸噴水滝の上までいった人がいたとは・・・驚きです!

投稿: 通りすがり | 2008.05.28 21:43

通りすがりさん
コメントありがとうございます。

はい、お馬鹿であります。
でも、とても充実感があります。
次はどこのひょんぐりに行こうかな。

投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2008.05.29 05:03

はじめまして。

黒戸噴水滝、私も訪問したことがあるのですが、滝壺に辿り着くまでで必死でした。そこから更に滝口までとは・・・、驚愕です。

噴水部分はとっても気になっていたので、画像を拝見してスッキリ。ありがとうございました。

投稿: MUTYO | 2008.06.05 04:04

MUTYOさん、初めまして。
コメントありがとうございます。
素晴らしい滝のサイトをお持ちなんですね。
羨ましい。

黒戸噴水滝、せっかくルートが整備されたのに、いまは荒れ放題なのが残念です。
ほんとうにいい滝なのに……。
先人の記録を手に行ったのですが、僕が行った時には「三条の滝」がわずか「1.1条の滝」に。(惨状の滝?)
また「黄門の滝」の下には「黄問の滝」の文字が残った板の残骸がありました。


投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2008.06.05 05:24

御気楽滝を巡っているのでこれといって珍しくもありませんが、特色といえば動画がある事位かな?

桑の木沢、年々探勝路は荒れているようで、いつか階段や橋も朽ちてしまうのでしょうか?これ以上荒れてしまうと私の経験値では近付くこと自体不可能に近くなってしまいます・・・

滝口からの画像は非常に貴重、美味しいところだけ頂いたようで、改めて感謝です。

投稿: MUTYO | 2008.06.05 23:01

MUTYOさん、そうですね。
維持できないのであれば、かえって人工の階段や橋は危険なことになりますね。
なければないで、必要なルートは必ず工夫されていきますものね。
みんなが手を掛ける枝は光っているし、徒渉する箇所にはうまく石が配置されていて。
あまり人工物はないほうがいい。

投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2008.06.06 05:23

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