『森の人』を撃たないで

『森の人』といえば、ボルネオなんかの森林に住むオランウータンのことだけど、大阪の天王寺動物園ではオランウータンへの入場者のエサやり行為が問題となっているんだそうだ。

去年の夏には当時飼育されていたオスが、客が与えるお菓子による虫歯が原因で死亡。
その後、園は檻の前に看板を設置して注意喚起したそうだけど全然効果なし。
さらに今では残った２匹のメスにも入場者のエサやり行為で虫歯の症状が進み、困っているんだとか。
せっかく自然に生きていた『森の人』が、心ない人間のせいによる虫歯なんかで死ぬなんて。

もともと森の中で生活していたオランウータンは、他の動物を襲ったりしない代わり樹の上にいるせいか襲われることもない、極めて平和主義者なのだ。
そんなおとなしい動物なのに、これを襲うのは唯一、人間だけなんだよ。
もしかしたらオランウータンはわれわれ人間の先祖なのかも知れないのに、なんて罰当たりなんだ人間は。

実際問題、密猟者が鉄砲を向けても、オランウータンの方は全然抵抗しないって。
｢おらん、撃ーたん｣って言ってたもん。