講の宿『身延・赤沢宿』
講の宿・赤沢は南アルプスの懐に抱かれるごとく、山の中の急な斜面にへばりつくように集落を形作っている。
ここは山梨県で唯一の『重要伝統的建造物群保存地区』。
身延山巡礼の参拝のために栄えた宿で、日蓮宗総本山である身延山奥の院に登り、そこからここ赤沢に降りて宿泊、翌日霊山・七面山に登るというコースが一般的だったらしい。
江戸後期から昭和初期のピーク時には年間の宿泊客が30万人を数えたというからすごいね。
赤沢は坂の宿
赤沢には狭くてきつい坂道を登らないとたどり着けない。
もちろんバスなどの公共交通機関もない、取り残された部落。
右は公民館の石積みと掲示板だけど、まるで江戸時代のような風情?
石畳と旅籠
よく歩かれた石畳を上ると、お寺の前に旧い旅館『大黒屋』。
標高は600m弱なのに、背景の山が見るからに深いね。
講中の名札
各旅館の軒下には、定宿にしていた講中それぞれの名札が掲げられている。
正確には『板マネギ(招き板)』というもので、太い江戸文字が特徴。
ここ独自のものだそうで、みると巣鴨や本所、下谷とか赤坂なんて書いてある。
旅館の建物は9軒あるそうだけど、いまも営業を続けているのはこの1軒だけなんだって。
だから宿泊場所を探すのにしゅくはっくさ。
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