大正浪漫の歯科医院
ここは東海道・蒲原宿。
そこで硝子窓の多い、ひときわ白い洋館が目を惹く。
五十嵐歯科医院 (いずれも拡大します)
昔の街道沿いにたたずむ旧五十嵐邸は、大正時代に歯科医院だったところ。
町家建築として建てられたものを洋風に増改築した『擬洋風建築』と呼ばれる珍しいものなんだそうだ。
平成12年に国の登録有形文化財に登録されている。
外観は洋風だけれど、内装は和風というユニークな建物。
中も見学できる。
2階に上がる階段。
向かいの部屋に行くにはいったん登ってから木の蓋を被せて渡るようになっている。
怖っ。
診察室は2階にある。
蛇口が見えるけど、まだ水道などなかった時代。
中庭からポンプで井戸水を2階の診療室まで通したんだそうだ。
明るい陽差しに包まれた旧き診察台。
でもなんか、これを見ただけで歯が疼いてきそう……。
さりげなく置かれた扇風機にも、時代の息吹が感じられるね。
好きな人にはたまらない?
【ちなみに『登録有形文化財』とは】
築後50年を経過している建造物で、時代や特徴があるもの。
文化庁による調査・審議、文部大臣への答申を経て指定される。
文化財を活用しながら保存するのが特徴なんだね。
なおいくら50年経って時代が感じられても、お宅の爺ちゃんは登録できません。
他に活用してください。
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