雨畑ダムから林道井川雨畑線をさらに上っていくと、道は大きくUターンする形で稲又川を渡る。
現稲又川橋と旧稲又川橋
これが稲又川。
氾濫の常連なので、上流には高さ80mという東洋一の砂防堰堤があるくらい。
(残念ながら通行禁止で見られない)
トラス構造の現稲又川橋の手前に、赤錆た旧稲又川橋が見える
よく見ると、この橋は今にも落っこちそうじゃないか。
土手を降りて旧橋へ
さっそく急傾斜の土手を下る。
自前のロープも張ったけれど、なんだそこにはちゃんとお助けトラロープが。
他にもいるんだねえ、お馬鹿が。
世にお馬鹿のタネは尽きまじ。
これがガーダー(桁)形式の旧稲又川橋だ。
昭和57年に早川町全域を襲った台風による氾濫で破壊されたと伝えられている。
見よ、この微妙なバランスを
上から見た橋脚部。
コンクリート製橋脚に、わずかに引っ掛かっているだけなのがわかる。
でも、落ちない。
下から見た橋脚部はいかにも不安定。
落ちそうで落ちない、みごとな匠の技。
受験生諸君、必見である。
哀れな橋のザンガイ
残った鋼鉄製の桁には無残にちぎれた鉄やコンクリの破片が痛ましく残る。
とてつもない力で破壊されたことが窺える。
さらに下流側を探索すると、旧橋の一部なのか鉄骨の破片が。
志半ばで潰えた己の無念さを、必死に河原で訴えているようだ。
埋もれたトンネルとスクラップ
しかし稲又の悲しい遺構は橋だけではない。
こちらはもっと上に位置する稲又隧道の旧トンネル。
最近まで通れた筈だが、いまは林道改良工事でほとんど埋没する羽目に。
そして林道の傍らには定番のスクラップ車。
珍しいピックアップ車だけど、車種は…… 何だ?
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