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富津岬に戦争の痕跡をみた

東京湾に房総側から突き出した富津岬の砂洲は千葉県立公園になっていて、休日には多くの市民に親しまれている。
しかしここは明治時代に要塞司令部が置かれた所で、今も各所に物騒な軍事関連の遺構が残されているのだ。

 中の島
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岬の中央には濠を掘って海水を引き入れ、小高く築造した中の島がありそこには元洲砲台の跡が残されている。


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公園内には昭和天皇が植樹されたという黒松の木があるが、こちらは「お手植えの松」ならぬ「お倒れの松」。

だから樹の上で睥睨しているのは、きっとサギに違いない。


島の上部
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島の周囲にはまるで西洋の城塞みたいな石造りの垣が並ぶ。

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こちら、島上部に残された丸い石組みは観測所の跡らしい。


 弾薬庫と煙突
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中腹にある赤い煉瓦造りの小部屋は弾薬庫で、安全のため上部には土が被せられている。


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朽ちた換気煙突が2本。
戦の息吹を今でも吐き出しているかのようだ。


 監的塀と射入窖
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松林の中で左右に分かれて並ぶのは、演習に使われた監的塀と言われるもの。


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その細長い射撃口の延長上には、弾丸が撃ち込まれる射入窖が待ち受ける。
もっともその前にはすでに戦争を知らない若木が育ちつつあるけどね。


 南を向いた警戒哨
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警戒と共に、窓から砲弾の着地(着水?)確認の役目もあったらしい監視所。
上の監的塀&射入窖(東西)とは異なり、南の海を向いている。


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命中度を確認するためのものというが、昭和のものらしい。


 北を向いた警戒哨
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一方、こちらは逆に北の海を向いた監視所。
対岸に白く見えるのは、東京電力の発電所や新日鉄・君津かな。


Futtsu_12
観測壕の窓から見える中央の小島は、東京湾防御のため作られた第一海堡と呼ばれる人工島になる。

しかし危険な島だね、
こんな島内で暮らしとーない

【戦争遺構】

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