太平洋を望む、風船爆弾の地
ここは太平洋の五浦海岸。
茨城もここまで来ると、もうすぐ先は福島県。
有名な勿来(なこそ)の関だ。
この辺りは気流の強い所で、太平洋戦争当時にはアメリカ本土に向けて風船爆弾を放流する「ふ」号作戦が行われた、まさにその所なんだね。
海の向こうはアメリカだ。
それでこの海岸線にこの『平和の碑』が建てられている。
1万キロメートルもかなたの敵国に「超長距離爆撃」を実行したのは世界にも例がないそうだ。
全部で9千個を流し、約3百個が到達。
犠牲者は6人に留まったものの、多くの山火事を起こす被害をもたらせたとか。
碑の下にはこんな銘文が記されていた。
新しい誓い
海のかなた 大空のかなたへ 消えて行った 青い気球よ
あれは幻か 今はもう 呪いと殺意の 武器はいらない
青い気球よ さようなら さようなら戦争
なお、このすぐ先にはのどかな平潟漁港。
しかしここにもかつて旧日本海軍の平潟基地があった。
いまも港の端には頑丈なネットで封鎖されて、ベニア板製特攻艇「震洋」の格納トンネル跡が残っている。
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