太鼓の響き、白旗神社
『白旗神社』は北杜市大泉の静かな林の中に鎮座する。
身曾岐神社よりも先になる。
由緒ある神社ということだが、しかしその境内には拝殿もまた本殿も、建物など何もない。
周囲に家もない。
あるのは一つの鳥居と、その奥に位置するこの巨石の上の多層塔が2基並ぶだけ。
言い伝えによれば、この地方を治めた逸見四郎有義がこの塔の下に『白旗』を埋めたことからこの名前があるのだという。
確かに逸見四郎は甲斐源氏の武将ということで、白旗は源氏の旗印だ。
でも大泉村誌によれば「奈良朝初期の建立」と記されているので、そうなら時代はさらに400年ほども遡ることになる。
多層塔は自然石を巧みに組み合わせたもので、石座(いわくら)という巨石の上に積み上げてある。
こうした造りの塔は、全国でもかなり珍しい存在らしい。
山梨だってこれまで何回も地震に見舞われているけれど、それでもこうしてちゃんと崩れず立っているのはすごいかも。
「旗を埋めた」という言い伝えを裏付けるように、地下は空洞になっていて周りを力強く踏むと太鼓を叩いたような音がすると書いてあった。
もちろん試してみた。
音は……
しなかった。
ただ、足が痛かった。
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