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須坂(1)「蔵のまち」

長野県須坂は「蔵の町」である。
ここはかつて江戸時代、須坂藩主堀氏の館町(陣屋町)として、また大笹街道・追分の地として賑わった。
また明治からは製糸業が発展したため、今も多くの蔵造りの建物が残り、あるいは復元されている。

Kura01
これらは復元されたものだけれど、みごとだね。
手前のように通りに対して横向きなのが「平入り」(これは変形だけど)
奥のように通りに対して直角に向いているのが「妻入り」というそうな。
それが交互に建てられると、町並みはより美しく見えるんだって。


Kura02
こちらは製糸業で財を成した牧家の構え。平入りだね。
門や戸袋は総ケヤキ造りの本物だ。
二階建て平入り土蔵の母屋は違い棟で、重厚な段蛇腹が上部にみえる。
土台に使われている丸っぽい石はこの地方の特徴である「ぼたもち石」と呼ばれるものだ。


Kura03
ちょっと脇道に入れば、こんな魅力的な路地がある。
ここにもぼたもち石があるね。
ほら、今にも向こうから飛脚が走ってきそうじゃないか。Hikyaku_ss
ただここからではわかりにくいが、左手奥の建物は何か変?


Kura04
よく見ると……
もしかして、壁は白いペンキを塗ったトタン板のような。
(本格的な漆喰で塗り上げられた、上の写真右手の建物と比べるとわかる)
ま、その善意の努力には感謝しよう。


Kura05
ぼたもち石は本来何段にも重ねられていたそうだが、道路がかさ上げされたされたために見えなくなってしまったんだそうだ。
ぼたもち石の間には、巧みに配された雨樋が見える。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
こちらも重厚な石で造られているんだね。
インカの石組みほど精緻ではないけど、それで、いインカ?

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