鬼の石杖(後編)
--鬼の石杖(前編)から続く--
岩殿山の鬼が右手で投げたほうの石杖は、遠く笹子の地に突き刺さったのだという。
だいたい10キロは離れている。
腕力があるのはわかるけれど、ずいぶんノーコンだな。
鬼はきっと左利きだったんだろう。
石は中央本線の線路脇に刺さっているということなので、このガードを潜って上側からの探索に出る。
ちなみに右側の緑の鉄骨で出来ているほうが上り線で、旧来のもの。
今だからいいが、下に隙間があるので昔こんなふうに線路を見上げていたらトイレのしぶきを浴びて散々な目に遭うところだ。
左の白いコンクリートのほうは後から複線化された下り線で、新しいもの。
こちらは下側も完全にカバーされている。
良かったね。
中央の信号機器が取り付けられた柱の脇にある、垂直に立った石がその鬼の石杖らしい。
ここでは『立石坂の立石』と呼ばれている。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
しかしここはJR東日本の管轄区域内。
立ち入り禁止なのはもちろんだけど、天下の中央本線。
モタモタしていたらほんとに電車に跳ねられる。
やむなく今度は下側から土手を登ってきた。
どうやら石には何か彫ってあるようにも見えるのだけれど、急傾斜で近づけないうえに伸びた雑草が邪魔をする。
それにこれ以上線路際に顔を出すと、運転士に通報されそうなので諦めた。
残念。
『君子、線路脇に近づかず』だ。
さて岩殿山の鬼はすぐに泣いた(鬼の目にもう涙)というし、鬼ヶ島の鬼はすぐに謝った(鬼がすまん)とか。
岩殿山の鬼退治を信じるか、鬼ヶ島の鬼退治を信じるかはあなた次第。
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