棡原と黒田沢サイフォン(上野原)
ここは山梨県上野原市の北部、棡原(ゆずりはら)という地区。
実はここ「長寿の村」として知られた所。
それを唱えた学者によれば、
「南面傾斜に住宅が建ち、日当たりの良い環境であるということ、
坂道が多く日常坂道を良く歩き、足腰を鍛錬しているということ、
自分の畑でとれた野菜、穀物を良く摂り、粗食であるということ」
などがその要因なんだそうだ。
つまり、クルマに乗って訪ねてるようじゃ駄目なんだな。
で、いま小さな沢に掛かった無名の橋を見上げている。
樹々が邪魔して見にくいが、橋はいずれも水路橋。
手前がかつての古いもの、向こう側は老朽のため新しく架け替えられたものだ。
水路は上野原台地の灌漑を目的に明治36年から計画が進められた上野原用水の一部になっている。
近寄ってみた。
もう少し長ければ橋台があったんだろうけど、残念ながら短いのでなし。
では、その橋台がある水路橋を見に行こう。
だいぶ下って、今度は桂川(相模川)の支流・黒田川を見下ろしている。
下方に見えているのは『黒田沢サイフォン』というもの。
つまり黒田川を渡るサイフォン式の水路橋という訳だ。
手前が大正8年に完成した当初のもの。
向こうはやはり老朽のため平成16年に架け替えられた新しいものだ。
降りてみよう。
管は直径約1m、全長約72m。
奥に見える斜めの支柱は補強のため後年付け加えられたものだろう。
赤茶色にさび始めているのが気掛かりだが、古いほうはもうもう手入れもされていないようだ。
練瓦積みの橋台によって支持されているのが魅力的なんだね。
どうだい、橋台っていいだろ?>兄弟
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
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