陸に上がった水門の遺構
ここは東京の下町・江戸川区。
都立・大島小松川公園の小高い丘の上にやってきた。
最近の下町は流行りのウォーターフロントとやらでどこでも高層マンションが林立する。
この写真でも彼方に見えているね。
ところで今回の目的は手前にあるいかにも由緒ありそうな建築物だ。
しかしフェンスで厳重に囲われている上に、実は全体の3分の2ほども地中に埋まってしまっている。
この建物は昔、小松川閘門(こまつがわこうもん)と呼ばれていた。
閘門とは、水位の異なる2つの水面を調節して船を通行させる特殊な水門のこと。
スケールは違うけど、スエズ運河とかも同じ仕組みだね。
この辺りは荒川と旧中川との合流点。
米や醤油などの物資を運ぶ船の通り道だったけれど、度重なる水害を防ぐために明治44年に改修工事が行われ、その結果水位差が生じて船の通行に大きな障害となってしまったんだそうだ。
そこでこの水位差を解消させるため、この小松川閘門が造られたんだね。
二つの川を接続する大事な役目を果たしてきたもののやがて船は通らなくなり、お役ご免になって今はこうしてひっそりと佇んでいる。
丘の上に水門なんて変だけど、土手の建設で埋められちゃったからね。
スーパー堤防、嫌い。
こんな中途半端な形ではなく、きちんと保存して欲しいです>都知事殿
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コメント
こんばんは。
東京にも、まだまだ使われなくなった施設が残っているんですね。勝鬨橋も遺構になってしまうのかな???
大武川林道工事が終わったようですよ。突き当たり下が「赤なぎの滝」です。
投稿: chiponeko | 2012.02.05 20:48
chiponeko さん
東京にもまだ山梨の中央線のような鉄道遺構もあるんですよ。
いま記事をまとめています。
大武川……
あそこのひょんぐりはなくなっちゃったんですよね?
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2012.02.06 05:24