桂川・水路の旅(2)
【山中湖】
桂川・水路の旅(1)から続く。
ということで、まずは桂川の源を探りにやってきた。
そもそも桂川というのは山梨県内の名前。
これが相模湖の上部で神奈川県に入ると相模川と名前を変え、平塚市・茅ヶ崎市の境付近で相模湾に注ぎ出る。
流路の総延長は109キロという大河川だ。
ちなみに河口付近では馬入川(ばにゅうがわ)と呼ばれるが、これは源頼朝の馬が川に暴れ入ったという故事が由来とされている。
だからもしも頼朝が牛に乗っていたら牛入川(ぎゅうにゅうがわ)になっていた、というのは昔バスガイドさんから聞いた話。
その桂川の源流は山中湖となっている。
そもそも富士五湖で自然流出する河川を持つのはこの山中湖だけ。
なるほど西の池畔には源流であることを示す看板が立てられていた。
看板に「GO GO まりも」とあるのは、ここ山中湖が天然まりもの生育地南端だからなんだね。
ちなみに元の看板の文字は『みんなの手で美しく』で、その下は『山梨県』
哀しくも、年々残った文字の数が減っていく。
山中湖水面の標高約980m。
冬季のことゆえ湖水中央はすでに凍りついている。
湖畔に追いやられた鳥たちは、すでに水鳥たちが浸入しないためのブイを越えてしまっている。
でも水路には入らないでね。
流されたら太平洋まで行っちゃうよ。
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
↓
桂川の始めはこんなに整備された人工水路になっている。
大河の源流としてはちょっと味気ない気はするけど。
ちなみにあの巨大地下金庫はすぐそばだ。
やがて桂川が道路から離れる手前、送電線の鉄塔が川の真上に立っている。
ピッタリ川の上に跨がる鉄塔って、珍しくない?
すでにこの段階で水路と送電線が共にあるなんて、なんかこの先の水たちの行き末を暗示しているようだ。
水は忍野八海で知られる富士北麓の忍野村を抜ける。
さらに桂川の水は二つの取水地からそれぞれ鐘ヶ淵発電所、忍野発電所へと地下水路になって送られる。
なお取水口は鐘ヶ淵、忍野の順だが、桂川は取水の後で大きく180度向きを変えているので下の発電所のほうは逆の順番になる。
つまり、桂川の最初は忍野発電所。
行ってみよう。
--桂川・水路の旅(3)に続く--
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