桂川・水路の旅(13)
【川茂発電所】
桂川・水路の旅(12)から続く。
谷村発電所で役目を終えた水は、いったん桂川に戻った。
そしてその桂川沿いに建つのが小ぶりの川茂取水口。
桂川には堰が設けられ、再び発電用の水が取り込まれる。
手前に見えるのが取水された水で、低いアーチが並んだ取水口の向こうが桂川本流だ。
よく見れば、この石造りのアーチもなかなかいい味を出している。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
(C)Saysaysay
桂川系東電の発電所には必ずといっていいほど植えられている桜の樹だが、とりわけここ川茂の
は春先市民の憩いの場所として親しまれているという。
取水された水は右に流れて発電所へ。
川茂発電所は1924年(大正13年)の完成、最大出力2,500KW。
8か所の桂川水系発電所の中では下から3番目に小さなものになる。
振り返れば雪を頂いた富士山。
発電所は大正時代のものだから、当時は近くにこうした民家もなかったんだろう。
それでも輝く富士の姿に変わりはない。
川茂発電所を出た水は再び水路となってまず中央道の高架下を通過。
そしてさらに富士急行の線路や用水路を潜っていく。
右から緑のネットの下を流れてきたのが東電水路の水で、左の線路が富士急行、右手を縦に流れる樋は灌漑用の農業用水だ。
線路で撥ねられるか、灌漑用水に足を取られるか、はたまた東電水路に落ちるか、危険はいっぱい。
右上は中央道。
そして富士急の電車がやって来た。
いずれも河口湖から大月まで道を共にする富士急の線路と東電の水路。
線路と水路とがこうして交錯するのは、山中湖のスタート以来ここが初めての筈だ。
そしてこの先にももうないだろう。
ここの標高、約450m。
山中湖から530m下ってきた。
遠くからまだ富士山が見守っている。
--桂川・水路の旅(14)に続く--
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