桂川・水路の旅(25)
【八ツ沢発電所】
桂川・水路の旅(24)から続く。
大野貯水池からから八ツ沢発電所までは長い暗渠の旅である。
その間、中央本線のほうはこの橋などを渡って行く。
そしてたどり着いた、上野原市の八ツ沢発電所。
1912年(明治45年)完成のここ八ツ沢発電所は、古さでは駒橋発電所(明治40年)に次ぎ、発電量では42,000KWと桂川水系最大の出力を誇る。
関連の施設共々国の重要文化財に指定されている。
そしてここにも敷地内にはお決まりの水神さまを祀った赤い鳥居が見えるね。
ただ写真をみれば、稼働当時6本だった水管が両脇の1本ずつ取り外され、現在4本に減少しているのがわかる。
(日本土木学会図書館蔵)
上が建設当時の八ツ沢発電所全景で、下がほぼ同じ位置の現在。
線路は中央本線で、土手の右下が発電所になる。
建物はすっかり変わり、中央線は複線化されて新たなトンネルが掘られたが、水管のほうは逆に減少。
すっかり淋しくなった。
ここの標高約200m。
山中湖からはもう780mも下ってきた。
このあと水路の水は、桂川水系最後となる松留発電所へと向かう。
長い旅もいよいよ大詰めとなった。
--桂川・水路の旅(26)最終回に続く--
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コメント
八ツ沢発電所の上部水槽の画像が見当たりませんでしたが、探索はされませんでしたか。
四方津の集落から上野原に向かって直ぐに20号線沿いに山に登っていく道があり頂上付近に水槽が現れます。
かなりの大きさがあり、迫力があります。
もし行っていないのでしたら一度行ってみてはいかがでしょうか。一見の価値ありです。
投稿: ベンジイ(上野原市民) | 2012.07.11 22:21
ベンジイ(上野原市民)さん
コメントありがとうございます。
上野原からだと、スバルの先ですね。
登り口の分岐前は何回も通りましたが、クルマを止める場所が見つからず、結局まだトライしていません。
国道は大型車の通行が多いので、怖いです。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2012.07.12 05:23