桂川・水路の旅(20)
【八ツ沢発電所・1号水路橋】
桂川・水路の旅(19)から続く。
山梨の観光名所『猿橋』
この橋は両岸から刎ね木を次々と突き出し、下の刎ね木に支えさせたもの。
まるで猿が両手を渡しているように見えることからこの名前が付いたという。
山口県の錦帯橋、徳島県のかずら橋と並び、日本三大奇橋と言われている。
19で下から見上げた水路橋は、ここ名勝・猿橋にあるのだ。
これは19に出た国道20号線の新猿橋の上から見たところ。
中央の横に張り出した歩道部分から撮影したんだね。
わかりにくいけれど一番奥の緑のアーチが県道の新猿橋。
その手前が木製の奇勝・猿橋で、一番こちら側にあるのが水路橋。
水路橋の左奥には旧中央線の橋台跡一部(赤丸部分)も見えている。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
説明版によれば、正式名称「八ツ沢発電所第1号水路橋」
1912年(明治45年)の完成だから今年ちょうど満100歳。
当時の東京電燈(現東京電力)が建設したものだ。
この水路橋は、駒橋発電所から次の八ツ沢発電所で再利用するための水を、渓谷となった桂川の上を横断させるものだ。
当時まだ導入から間もなかった鉄筋コンクリートにより造られた貴重なもので、国の登録有形文化財になっている。
著名観光地にあるので、おそらく桂川水系の水路橋の中で最も多くの人が目にしたものだろう。
ただ残念ながら厳重に施錠されていて水路本体に近づくことはできない。
入れても、このシチュエーションではね。
名勝・猿橋から丸見えなので、転落したら観光客の笑い者だもの。
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
動画を撮影しているのが猿橋の上。
奥に見える赤いアーチ橋は甲州街道(国道20号線)のもので、手前の四角いのが水路橋になる。
名勝・猿橋にあるためこの1号は広く知られているが、1号というくらいだから2号もある。
次の探索はその「2号水路橋」だ。
--桂川・水路の旅(21)に続く--
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コメント
猿橋…。
あれを見るたび会津若松のさざえ堂を連想しちゃいますw。
いかにも江戸っぽいあの奇をてらったおかしなプロポーション。。。
私は古典形が好きなもんでちょっとね…_(^^;)ゞ
投稿: ドキンちゃん | 2012.07.03 13:21
ドキンちゃんさん
なるほど、さざえ堂ですか。
でも今回のテーマは猿橋ではなく水路橋のほうですのでご勘弁を。m(_._)m
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2012.07.03 14:31