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杉木立に眠る、宇連分校(前編)

設楽(したら)町は愛知県に属するが、その9割は山地という山深いところだ。
第二東名の終点「浜松いなさインター」からさらに三遠南信自動車道を北上していく。
それにしても「三遠南信」とはまた欲張った名前である。
「三」は三河(愛知県)、「遠」は遠江(静岡県)、そして「南信」は南信濃(長野県)と、わずかな距離なのに全部で3つもの県を股に掛けているのだから。

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道はやがて宇連川(うれがわ)にある人造湖・鳳来湖のダムに差し掛かる。
干ばつ対策を主目的に作られた宇連ダムは高さ65m、重力式コンクリートダムとして1958年(昭和33年)西松建設が工期10年を経て完成させた。
折りから(訪問は11月初旬)周囲の樹々は早い紅葉を見せ始めていた。


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しかし上流へ遡ると水は少なく、両岸に露岩が悲しい姿をさらすようになる。
通常期の半分程度の水位だろうか。
こんな山奥の、そのまた奥深くに目的の分校はあるという。


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つづら折りの林道途中にクルマを止め、枝分かれした急な坂道をさらに登っていく。
小学生が通学するには厳しすぎる勾配だ。
すると目印になる建物が現れた。
物置小屋かって?
失礼な。
これでも「立派な」山荘なのだ。


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ほら、ちゃんと「宇連山荘」という札が掛けられている。
まるで登記簿のような詳細な札をみると、5人による共同持ち分の山荘らしい。
しかしこの小屋へ同時に5家族泊まるのは到底無理だ。


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沢を挟んだ反対側の杉木立に目を凝らすと、その奥にうっすらと建物が見えた。
これが今回の目的、「設楽町立・神田小学校・宇連(うれ)分校」だ。
(1級~5級まである「へき地等級」で4級だったそうだからかなりのレベル)
さあ、行ってみよう。

・宇連分校跡(後編)に続く。

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