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「オットのみち」を知ってますか?

「オットのみち」を知ってますか?

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そう、家庭では奥さんに絶対服従。
ただひたすら堪え忍ぶ、それがオットの生きるみち……

違うって
「オットのみち」は「夫の道」ではなく、かつてオット機関車が走った軽便鉄道路線跡のこと。
この細いなだらかな径(みち)になっている所がそう。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
ここは静岡・御前崎市。
辺りはすっかり住宅街でもうほとんど線路跡だった面影はないけれど、菊川方向の山道に行けばまだその痕跡を見ることができる。


Otto_03
ほら
県道から離れてヤブを分け入ったこの笹の向こう。
なんか、赤っぽいものが見えてきたね。


Otto_04
これが旧堀之内軌道の遺構・佐栗谷隧道(トンネル)なのだ。
ひらがなで「きけん」と書かれているのは子供向け?
たしかに、子供にとってはこんな人目に付かない秘密基地は超魅力的だものな。


Otto_05
ただ残念ながら、向こう側の出口はすでに閉塞。
そのためこうして内部には水が溜まってしまっている。
こんな狭いトンネルの中を機関車が力強く走っていたことを、いまあなたは想像できるだろうか。


Otto_06
 (「広報きくがわ」より)

これが当時の「オット機関車」。
大きな客車ではなく、その前で懸命に引っ張っている可愛いほうね。
ノミの夫婦かって?

機関車は1921年(大正10年)頃に輸入されたドイツ製。
石油を燃料として走る珍しいもので、日本では最古のディーゼル機関車になるんだそうだ。
しかしやがて時代が昭和へと移るとモノや人の輸送はバスやトラックに取って代わられ、徐々に軌道は運行の数を減らす。
そして1935年(昭和10年)、軽便鉄道はわずか10余年の短い命を全うし廃止とされた。

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