半田歴史の生き証人・赤レンガ建物
愛知県半田市の街中に、ひときわ目を惹く赤レンガの建物がある。
これは本来地元の「カブトビール」という醸造工場の建物だったもの。
ドイツのゲルマニア機械製作所が設計、清水組(現清水建設)が施行したという。
1897年(明治30年)という時代にこの素晴らしい建物。
半田の先人たちが大ビールメーカーに立ち向かった心意気と豊かな財力・技術力を持っていたことを雄弁に物語るものだ。
こちら側からでは良くわからないが、工場内部は5階建てという。
お洒落な窓や屋根の処理など、外観上の装飾も素晴らしい造りになっている。
ところが戦時中、この建物は「中島飛行機製作所」の資材倉庫に転用された。
中島飛行機は今のスバル自動車の母体だけれど、陸海軍の軍用機を作っていたのでアメリカの標的になり、P51(ムスタング)による空襲の被害に遭ってしまったそうだ。
ほら、北側の壁上部にはその時の機銃掃射跡が今も生々しく残っている。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
現在、建物は半田市が所有。
2004年(平成16年)、国の登録有形文化財建造物に登録された。
半田空襲を現在まで語り継ぐ、貴重な歴史の生き証人として保存されている。
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
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コメント
こんにちは
生まれた時から18歳まで半田にいましたが、こういうのは知りませんでした。今、郷里ではいろんなものを「保存しよう」「見直そう」との気運が高まっているようです。
ずっと半田の気質が好きでなく、東京に逃げ出してきましたが、今なら私も半田に住めるかも知れません。うちのは嫌がるでしょうけど・・・。
まあ、何となくそう思わせて頂けるような記事でありました。有り難うございます。
投稿: poohpapa | 2013.03.04 10:40
poohpapa さん
この「カブトビール」って、復刻販売されているんですね。
あんな赤レンガ倉庫の中で飲んだら、おいしそう。
外の芝地でもいいけど。
どこでもいーや。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2013.03.04 11:33