崩落、そして解体されゆく橋(鹿行大橋)
ここは茨城県の北浦、霞ヶ浦を構成する湖のひとつだ。
南北に長い湖なので、横断する交通の手段として橋は貴重な存在。
右に見えるのが国道354号に掛かる「鹿行大橋」で、左が「鹿行大橋」だ。
どちらも同じ名前?
正確には右が「新・鹿行大橋」で、左は「旧・鹿行大橋」ということになる。
なお「鹿」は鹿嶋市の鹿、「行」は行方市の行なんだろう。
1968年(昭和43年)に竣工の「旧・鹿行大橋」(左手)はいま解体工事中だ。
アップにしてみると、長さ約400mの橋は途中で切れているのがわかるね。
Googleの写真を見ても、左(画面下)の橋は繋がっていない。
でも、切れているのは解体したからではなく、崩落してしまったからなのだ。
墜ちたのは、2011年(平成23年)3月11日。
そう、あの東日本大震災によってだった。
当時、橋の上には2台のクルマが走っていたという。
橋は狭いので左手からのクルマは待避場で一時停車。
譲られた右手からのクルマがまさに橋の中央に掛かった時、橋はそのクルマと共に崩落した。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
橋はその時すでに老朽化のため掛け替え工事中だったが、新橋の完成前に地震はやって来たのだった。
そして尊い命が失われた。
合掌。
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
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