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富士川最大の難所・釜口峡「水管橋」

富士川は「日本三大急流」とされた暴れ川。
その富士川の中でも最大の難所として恐れられたのが「釜口峡」(かまのぐちきょう)だ。

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これがその「釜口峡」
それまで広かった富士川の川幅が一気に狭まり、川水が渦を巻き、あたかも釜の湯が煮えたぎっているかのように見えたことから「釜」といって恐れられたのだとか。
幸い、今日は穏やかだ。
右手は静岡・山梨県道10号の「富士川身延線」で、写真を撮っているこの緑色の橋は富士川に架かる静岡県道75号「清水富士宮線」の「釜口橋」になる。


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家康の防衛政策により恒橋を架けさせず吊り橋だけだったため、釜口峡では多くの人命や物資が呑み込まれたという。
そのため1618年『水神山・本立寺』を建てて供養したが、後に廃寺となり、今は水難供養塔だけが残されている。

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歌川広重が釜口峡を描いたとされる『富士川上流雪中の図』


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探索の目的はこの橋。
ご覧のように巨大な水管橋で、日本軽金属(株)が富士市の工場まで水を運んでいるもの。
アルミ精錬は大量の水を必要とするため、驚くことにこの会社は天子湖雨畑湖など、自前のダムや湖まで持っているんだね。


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水管橋の前後に水管や水路はみられない。
なぜなら水路はずっと地中にあり、ここは釜口峡を越えるため例によりサイフォンになっているからだ。
そのためまるでミサイルのように地中から突然巨大なコンクリート管が現れる。


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その険しい峡谷ぶりがわかる一枚。
橋は1942年(昭和17年)に完成、形式は下路平行弦ワーレントラス1連というものになる。
橋の上こそ立ち入り禁止になっているが、ここまで間近に見られるのは水路ファン(?)としてもうれしい。
この中を大量の水が日本工業発展のため、昼も夜も流れ続けているんだな。

現場で撮影したよくわかる動画はこちら

・久留里のサイフォンはこちら
・上野原のサイフォンはこちら
・桂川・水路の旅はこちら
・木更津の浸透実験池はこちら

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