天空の城塞探検記(前編)
天空の城塞探検(序)から続く。
カーナビで適当にアタリをつけ、急な坂道を登っていく。
すると建築業者の資材置き場のような広場に突き当たった。
目的の建造物はこの上だと思うが、この施設はいったい何なのだろう。
そこには特に社名の看板もなければ注意書きのようなものも見当たらなかった。
広場の片隅ににクルマを駐めさせてもらい、さらに上部に向けて歩き出した。
登っていくと現れたのは謎のトンネル(左手)と何やら古びたコンクリート製の建造物(右手)。
怪しいにおいがする。
まずは右手にある謎の建造物を探る。
四角い建物はその背後を頑丈に補強された分厚い壁で擁護されている。
どうやら山からの水流の影響をここで防ぎ留めているようだ。
また建物本体の天井部分には不思議な丸い穴が開いていて、その下には傾斜道。
なんだコレ?
ここが鉱山であれば、ホッパー(積み込み場)に使われたような感じの施設だが、しかしここに鉱山があったという資料は残念ながらない。
今度はトンネルのほうを探る。
入口は柵で固く閉ざされているが、その上部に銘板があり、そこには『導水トンネル 監査廊』と書かれていた。
『導水トンネル』?
何か水の関係の施設らしい。
こんな山の上なのに……
しかもトンネルって。
柵の隙間にカメラを入れて撮影したのがこれ。
見通したところ、真っ直ぐな通路が果てしなく続いているようだ。
電灯は点いているが、人の気配は感じられない。
トンネルからは、入口の手前までトロッコ用と思われる2本のレールが敷かれている。
中には青いシートが掛けられているものを積んだ台車があり、レールはこれを移動させるためのものと思われる。
そして後から知ったこのブルーシートに隠された物の正体は……
ボート(!!)だそうだ。
この山の上にボートって。
もしかして、船頭が多かったのか。
トンネルの脇にはコンクリート製の石段が、さらに上部へと訪問者を誘っている。
もちろんその誘惑には応えなければならない。
男の子だもの。
ちなみにここまで「火気厳禁」の注意はあったが「立入禁止」のような類の看板はいっさい見掛けていない。
そして天空への階段は続く。
さらに続く。
300段くらいまでは石段の数を数えていたが、途中で飽きて止めた。
形を変え、方向を変え、苔むした石段と坂道とはひたすら続いたのだ。
果たして下から見上げた「天空の城塞」までたどり着けるのか。
天空の城塞探検(中編)に続く。
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