天空の「段々茶園」(瀬尻)
ここは浜松市北部の山あい。
天竜川を望む天竜区瀬尻という集落を対岸から見渡している。
川岸に寄り添うように立ち並ぶ集落の上、山肌に何か崖崩れに遭ったような急斜面が見える。
アップにしてみると……
これはもしかして、段々畑?
なんだ、崖崩れなんかでなくて良かった。
だって右手の大きな建物は今は廃校になった旧「龍山北小学校」
この地区の避難場所に指定されているのだから、隣が崖崩れでは酒落にもならない。
真下に来てみると、見上げるような急傾斜。
下には「瀬尻の段々茶園」の標柱が建っていた。
茶畑なんだね。
静岡はお茶処。山の急斜面に作られた茶畑はよく見るけれど、これだけ険しいのは初めてだ。
出来上がったのは約50年前とか。
これをたった一人の農家が自分の手だけで石を積み上げ造ったというのだから驚く。
高低差約110mある段々畑の枚数は40枚で、最大斜度は65%にもなるという。
摘み取った茶を下ろす水力の索道(ケーブル)はあるが、ミカン畑によくあるようなモノレールなどはない。
ひたすら自分の脚で登らなければならない。
そんなパワフルなお爺ちゃんは80を過ぎたがまだお元気だという。
お爺ちゃん、茶道の心得も知ってるだろうか?
「さあ、どう」でしょう。
1999年(平成11年)静岡県が選定した「棚田等十選」に選ばれた。
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コメント
見上げるとのけぞって倒れそうなくらいの斜度にある
茶畑なんですね。
ここで80を過ぎたお爺さんが茶を摘み取って
いるのですか??すごいです。
水力の索道とありますが・・どんな仕掛けなのでしょうね。
川の色が不思議な色をしています。
投稿: いはち | 2013.12.18 15:37
いはちさん
あの……
正確には「80歳を過ぎたお爺さんが50年前にこれを作った」ということで、今もご自身で茶畑を手入れしているかどうかは定かでありません。
水力の索道ですが……
「給水の栓を開き水を取り込んで水車を廻し、その動力でさらにベルトに繋がれたプーリーを廻します。
そのプーリーは小屋の外のギヤに繋がっていて、これがワイヤーを巻き取る」んだそうです。
そういえば、茶畑に繋がる道路の脇には結構な勢いの水流がありましたっけ。
しかしこんな山奥のお爺さんが(当時は若かったか)ひとりでコツコツとそういう仕組みを作っているところを創造すると感動であります。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2013.12.18 16:11