天空の城塞探検記(中編)
天空の城塞探検(前編)から続く。
ひたすら石段を登り続けた。
するとついにたどり着いた、「天空の城塞」
見よ、この偉容。
周囲を威圧するその迫力。
これこそ下の道路から見上げた不思議な光景、そのものだった。
ぐるりと並んだ四角い小窓は、まさに敵の襲来を上部から迎撃する中世古城の狙撃口のようではないか。
恐る恐る入口に近づいてみると、そこには『2号調圧水槽』と書かれていた。
『導水トンネル』の次は『水槽』?
この山の中で。
それに『2号』ということは、当然別に『本妻』……
ではなく『1号』があるということか。
狙撃口……ではない窓から覗き込んでみると、そこには水こそないもののなるほど巨大水槽。
深く深く、地下へと穴は続いていた。
前後するが、調べてみた。
『調圧水槽』(サージタンク)とは、「水力発電所で水圧管と導水路との接合点に設けられ、圧力を調整して発電所の負荷の急激な変動を調節するもの」だそうだ。
(C)国土地理院 拡大します
なるほど「ウォッちず」で確認してみると、高所にある佐久間ダムから2本の水管が地中で山を下り、そこでこの丸い調圧水槽(拡大すると黒丸で表示されている)を経て下の佐久間発電所まで導かれているのがわかる。
つまり、これらはすべてが発電所関連の施設だったんだな。
水槽の天井部は真っ平ら。
直径は20mもあるそうだ。
鉄板で塞がれた小さな作業口がある他は、何も目に付くようなものはなかった。
そして今度はもう一つの調圧水槽を探るべく石段を登る。
また登る。
天空の城塞探検(後編)に続く。
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コメント
ありゃ。何だかショッカーの秘密基地みたいですね。
水槽の天井部分で仮面ライダーと闘っていたりして。
投稿: いはち | 2013.12.12 15:56
いはちさん
>何だかショッカーの秘密基地みたいですね。
なるほど、そんな雰囲気ですね。
なんだ、ショッカー。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2013.12.12 16:11