峰之沢鉱山探索(2)山のホッパー
峰之沢鉱山探索(1)天竜川より続く。
対岸に渡る。
全体的な位置としては上平山小学校の近く、同じ天竜川左岸の山の上ということになる。
これがさきほど対岸から見えた、積み込みのためというコンクリート製施設。
しかしここに直接インクラインが接続されていた形跡は窺われない。
鉱石はケーブルにより対岸まで運ばれていたとの記述もあるが、さりとてこの形状は単なる桟橋とも思えない。
施設に降りる鉄製の階段は残されているが、肝心の踏み板がすべて腐食・脱落しているので降りることもできない。
わざわざロープで降りるには人目が憚れる。
ま、降りたとしてもたいした収穫は得られなかっただろうが。
と、負け惜しみ。
山側の岩肌にはインクラインを支えたのだろう、歴史を感じさせる古い頑強なコンクリート製の法面が残されている。
傾斜を登って探れば、明らかに人工的なこうしたコンクリート製のブロック状のものがいくつも枯れ草の間から顔を覗かせるが、しかし明確な鉱山遺構はまだ見つからない。
山肌の九十九折りをさらに登っていくと、途中の集落の一角にある木工工場にたどり着く。
この古びたコンクリート製の構造物は、鉱山が活動していた当時、鉱石の選鉱場として使われてものだそうだ。
今は材木置き場として再利用されている。
コンクリート骨組みだけになっているが、大きなホッパー(鉱石の積込等を行う設備)を兼ねていたことが窺える。
いったん山から下ろした鉱石は、ここである程度分類してからさらに積み出し港に下ろしたのだろう。
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さらに山道を登って鉱山遺構を探してみる。
峰之沢鉱山探索(3)山中の遺構に続く。
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