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2014年3月

淋しくなるね>747

全日空のボーイング747(通称ジャンボ)が今日の那覇-羽田便で最後の運航を終えたそうだ。
日航もすでに3年前に終了しているので、これで日本の航空会社からジャンボは完全に消滅。


でも考えたら、日本の政府専用機って共に747なんだよね。
ひゃあ2機だけ取り残されちゃったか。
ちと大きすぎるし、経費も掛かるしな。

それでも国際会議等で各国首脳が集まるとそれぞれの専用機も集結する訳で、日本の場合は2機だし大きい(300人乗り)ので迫力があって誇らしい。
実際、何かにつけて日本を意識するお隣韓国の大統領専用機は日本より小さい737(150人乗り)である上に7年も古い機体なので、並ぶと肩身が狭いんだそうだ。
(そんなに張り合わなくてもいいと思うけど)

新しくするにも、財政難で韓国民からは「税金の無駄遣い」と反発があって難しいらしい。
「LCC(格安航空会社)のエコノミー席でいい」とまで、言われているそうだ。
さすがにそれは難しいと思うけどね。
だって「エコノミーに乗れるのは ええ子のみ 」ですから。

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渡辺さん、「唖然だ!!」です

Dhc_logo猪瀬前都知事の騒動がやっと結着ついたと思ったら、今度はみんなの党の渡辺喜美代表がエライことになっているね。
大学翻訳センターの会長から、なんと8億円もの資金提供を受けていたそうだ。

でも使い道は選挙費用なんかではなく、「熊手」なんだってさ。
熊の掌」ならまだしも、熊手を8億円も買われたら、酉の市だって空っぽになっちゃうんじゃないの。

そういえば渡辺さん、以前は「アジェンダ」「アジェンダ」を連呼していたけれど、最近はもう全然言わないんだね。
また奥さんに叱られたのかな。
もっともわれわれ国民は「アジェンダ」よりも、「唖然だ!!」なんですけど。

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七里岩の地下壕跡

七里岩(しちりいわ)は、山梨の代表的浸食台地だ。

Chikago_00
高さ数十メートルにも達する切り立った断崖は、国道20号からもよく見える。


Chikago_01
その七里岩には、太平洋戦争中、戦闘機の工場にする目的もあってたくさんの地下壕が掘られたそうだ。
多くは私有地になっていてなかなか見ることができないが、韮崎近くの県道でその一つが口を開いていた。


Chikago_02
もちろん入口は完全に封鎖されている。


Chikago_03
中を覗くと、かなり奥までしっかりとした太さの通路が続いているようだ。
残念ながら、それ以上は窺い知れない。
今度、見せて。

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匝瑳市と宍粟市と

ちょっと前、千葉県の国道126号で起きたひき逃げ死亡事故がニュースで伝えられていた。
場所は匝瑳市飯倉というところ。

この「匝瑳市」って、読める?
答は「そうさし」
なんでも「読みにくい市名」で、東の横綱なんだそうだ。
ちなみに西の横綱は兵庫県の宍粟市(しそうし)とのこと。

で、両市はこの難解市名を逆手にとって、タッグを組んで地域のPRに乗り出すことを決めたんだって。
逆転の発想というやつね。

 ソーサマン
Sousamanなお、匝瑳市のイメージキャラクターは「ハリキリ戦隊 ソーサマン」
それはわかるけど、一方の宍粟市のほうは「しーたん」なんだって。
なんじゃ、それ。

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「外環道」下の暴れ者

外環道(東京外環自動車道)を走っていたら、突然の激しい揺れ。
地震?
いや、ラジオを聞いても地震ではない。
さっそく外環道を降り、高架下を調べてみた。

Gorilla_01
場所はここらあたり。
外環浦和を過ぎ、ちょうど東北本線を渡った直後だ。
高架下は公園になっているようだ。
さっそく中に入って調べてみよう。


Gorilla_02
暴れているヤツがいた。
揺らした犯人はこいつに間違いない。

調べると、こいつの名前は「ビッグ・ジョー」
身長はなんと4mもあるんだって。
特技は「無駄に時計を曲げて力持ちをアピールすること」だとか。
そんな、迷惑な。
もうこりゴリラ。

ちなみに公園はその名も『ゴリラ公園』
後の土の部分はBMX(競技用自転車)のコースになっていて、休日にはレースも開催されているんだってさ。
高速の下も有効活用されているんだね。

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鶴竜横綱と相撲協会の財テク

Ani_sumo2大相撲三月場所は大関の鶴竜が優勝。
これで鶴竜も来場所は横綱に昇進するんだろう。

ところで日本相撲協会が平成25年度の決算を発表したね。
それによると収入が大幅に増え、なんと1億5千万円もの黒字を計上したそうだ。
すごいじゃん。
3月までの決算だから、まだ遠藤人気なんかは反映されていないんだよね。
なんでだろう…… ?(゚_。)?(。_゚)?

これ、相撲協会が持っている株などの金融資産の評価額が円安、株高の影響で約10億円もアップしたからなんだって。
なんだよ、財テクのおかげ?
それじゃ本業では逆に9億円もの大赤字だった訳じゃん。
相撲協会は公益法人なんだから、そんな資金転がしなんかやってないで、本業にいそしんで欲しいぞ。
とりわけ、日本人の横綱を養成して欲しいと思っているのはボクだけじゃない筈だ。
なんたって朝青龍以来、横綱はみんなモンゴル人なんだから。

で、その朝青龍はいま何してるの。
たしか、塩商売してるって話聞いたけど。
「朝、塩、売る」んだって。

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大人気だね>ななつ星

7star_sweet2JR九州の豪華寝台列車『ななつ星』が大人気だそうだ。
このほど発表された8~11月の申し込みでは前回の97倍よりもさらに人気が高まって、なんと最高抽選倍率が195倍だったとか。
それも2人1室利用の3泊4日・140万円と最高料金の部屋だというからすごい。
部屋なんか、まさにホテルのスイート並。
それでもまあ豪華客船の旅に比べれば安いのかも知れないけれど、使う人は使うんだな。

ただ残念なのは、いくら人気があっても抽選なので料金は変わらないこと。
鉄道運賃というのは認可制だから、もともと上限が決まっているんだね。
これがオークションだったら、青天井に上がって大儲けできるのに。
欲しい人はいくらでもお金を出すんだから、全体にみてそのほうがお利口なんじゃない。

これで値切りでもしたら、タダじゃお金~

タダ? お金? いったい、どっちやねん ? (゚_。)?(。_゚)?

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中国で「おいしい空気」売っチャイナ

大気汚染が深刻な中国で、新しいアイデア商品が発売されるそうだ。
浙江省の天目山で採取した「おいしい空気の缶詰」だって。
天目山は中国でも有数のマイナスイオンの名所だというけれど、これってまた日本のパクリじゃない?

Fujisan_kuukiほら、日本には「富士山頂の空気」の缶詰というのがあるじゃない。
こっちは平成2年(1990年)の発売というから、もう四半世紀もの歴史がある。

証明するのは難しいが、ちゃんと富士登山観光(株)の社長さんがブルドーザーで山頂まで登って詰めてきたというんだからたぶん本物だろう。
なにしろ世界遺産なんだぞ。
ただ山頂の空気だから、多少中身が薄いのは許せ。(;_;)

結局また中国に真似されちゃったということか。
しかし価格が日本の一缶1,000円に比べ、激安の約160円というのはやはり叶わない。

空気だから、吸うだけですよ。

あなた、 クウキ?

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護衛艦『すずつき』引き渡し

Suzutsuki三菱重工長崎造船所で建造された海上自衛隊の護衛艦『すずつき』(約5,100トン)が防衛省に引き渡されたそうだ。
これまでのものより対潜水艦能力が向上しているんだとか。

で、この『すずつき』って何?
格好いい名前だと思うけれど、意味はわからん。

海上自衛隊の艦船の名前には命名基準があって訓令で決められている。
艦名の表記はひらがなだけで、人名、都市名は使用しない。
一般の護衛艦だと、主に天象気象。
ヘリコプター搭載護衛艦 には地域名(旧国名)や山岳名など。
ミサイル護衛艦 だと、山岳名や天象気象とか。
地方隊用護衛艦 には河川の名前ということになっているそうだ。

調べたら、漢字だと『涼月』と書く。
「爽やかに澄みきった秋の月」、なんだってさ。
知ってた?
船はどんどん増えていくのに、名前のタネは限られているから命名もタイヘンなんだろう。
ま、すずつきには輝かしい仕事をして欲しい。
護衛艦のご栄冠だ。

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ヨゴレネコノメなんて、可哀想な名前

 ヨゴレネコノメ
Yogore_nekonome_s去年たくさんの探索をした佐久間(浜松)から、花の便りが届いた。
「ヨゴレネコノメが咲きました」

え 『ヨゴレネコノメ』!?
なんか、名前が可哀想。
山地の湿ったところに生える多年草というからイメージもなんか暗い。
でも、せっかくきれいなイメージの猫の目なのに、わざわざ汚れをつけることはないよねえ。

他にも可哀想な名前を付けられた植物があったっけ。
ヘクソカズラ、イヌフグリ……
花は何にも知らないけれど、みんな人間が勝手に付けちゃったんだ。
ごめんね。

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さすが鈴鹿の活動服

2014年のF1がいよいよオーストラリアでスタート。
今年は再び小林可夢偉選手が参戦するので、また盛り上がることだろう。

さて、日本の開催地といえば、もちろん鈴鹿サーキット。
その名の通り、三重県の鈴鹿市にある。

Suzuka_fuku_sその鈴鹿市が、災害時などで職員が着る活動服を昭和17年の市制定以来初めて作り替えたそうだ。
なんでも70年ぶりの「快挙」とか。
これまでの地味な茶色のものから、赤色と紺色の目立つツートンカラーに一新。
特徴的なのは、背中にチェッカー模様のストライプがあること。
これ、「鈴鹿らしさを表現したい」という、末松則子市長の発案なんだってさ。
なかなか「粋」でいいじゃないか。
そんなの普通なら、「市長のわがまま」と言いたいところだけれど、これは許そう。

僕も一着 欲しい。
まだ余ってるんでしょ、残り物にはフクがあるっていうじゃん。

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優れていマウス、最新ねずみ

これまでいくつものマウスを使ってきた。
無線のも有線のも、また軽いのもあったし重いのも。
だけど、なかなか納得のいくものがない。

そんな中、これはなかなか気に入っている。
Mouse_01 Mouse_02

Mouse_03 Mouse_04
パソコングッズ専門のサンワダイレクトという所のオリジナルで、見た目からして普通のとは違うのがわかるだろう。

レーザー式でもちろん5ボタン。
何より特徴的なのは、その形状。
「腱鞘炎になりにくい」というのが売り物だ。

その秘訣は手首の角度。
マウスを使う場合、普通は中指が一番高くなると思うけど、これだと人差し指が高くなる感じ。
つまり、わずかだけど手首をひねらなくていいんだね。
たとえば「前へならえ」した時に、手首を水平にするというのは不自然じゃない。
これ、いいかも。

Ani_nezumiねずみだって進化しているんだ。

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もしかして、世界に『恥さらし』?

Waseda_s1か月前にはノーベル賞もののヒロインとしてもてはやされたのに、今やS村河内さん並のバッシング。
これじゃ、割烹着だって立場がない。
身から出た錆とはいえ、世の毀誉褒貶とは怖ろしいものだね。

画像の転用とか論文の無断引用とかは本人の資質の問題だろうからまだ許されても、他に誰もそのSTAP細胞の再現ができないというのは重大。
そこまで確認してから発表するんじゃないのか。
これってもしかして、日本が世界に恥をさらしたっていうこと?

ちなみにこうした引用、つまりコピペに対しては、これを自動で判定するソフトがあるんだってね。
なんでも学生のコピペ論文に手を焼いた大学の先生が作ったんだって。
これで引用率80%とかすぐにわかるそうな。
怖ろしいものが出来たもんだ。
そのうち、「プロポーズ」の使い回しや引用がみんなバレるようになったら、やりにくくなるぞ>ご同輩

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ふざけるな! >王将

Oosyo_logo『餃子の王将』を展開する王将フードサービスが、一律10,000円ベースアップすることを発表したそうだ。
ふざけるんじゃない。
労働組合の要求は2,500円だったんだぞ。
それなのに、それを一方的に4倍だなんて。
横暴だ。

子供の頃を考えてみるがいい。
お小遣いを2,500円ねだったところ、もしも親が10,000円くれる、なんて言ったら、それは絶対に怪しいだろう。
何か、企んでいるに違いないんだ。

王将の社員よ、目を覚ませ。
だいたい、いつ行っても安くてうまい。
店は広いし、接客は速い……

そんなのおかしいと思うだろ?
「おう しょうだな」

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ウナギが豊漁だっていうけれど

Unagiウナギの稚魚であるシラスウナギが今年は豊漁なんだそうだ。
漁港によっては水揚げ量が昨年の3倍とか。
でも数字を聞いたらわずか9トンとかだって。
ひえ、それで威張ってる?

確かに極端な不漁続きだったここ数年の中では多い方らしい。
だけど、それ以前とは比べものにならないほど低調な漁獲量じゃないか。
水産庁によれば1970年代には70トン以上も水揚げがあったというんだから、話にならんよな。
原因もわからないというのにそんな獲っちゃって大丈夫なの。

うー、難儀 なことだ。

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郵便ポストが赤いのも……

今年の1月のこと。
東武東上線の踏切で、無人の軽乗用車が侵入、電車と衝突する事故があったのを覚えているだろうか。
運転していた女性が、車を降りて踏切近くのポストに郵便を出しに行ったところ、無人のクルマが勝手に動いてしまったというやつ。

Ani_postもちろんギヤを入れたままでブレーキも掛けずに車を離れた運転手が悪い。
だよね。
ところが先週末、日本郵便がこの郵便ポストを撤去する方針を決めたんだそうだ。
驚いたね。
悪いのはポストかよっ。

これには近所の人も呆れているそうだけど、日本郵便の方針は変わらないらしい。
昔、「電信柱が高いのも~ 郵便ポストが赤いのも~ みんなあたしが悪いのよ~」
なんていう台詞が流行ったけど、ポストにとってはとんだトバッチリになっちゃったね。

郵便ポストは悪くないんです。
どうか、「いい切手ください」と言い切ってください。

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持越鉱山(4)【堆積場跡】

持越鉱山(3)【旧坑口】から続く。

持越鉱山に留めを刺すきっかけとなった1978年(昭和52年)の「シアン化合物が川に流出した事故」は、伊豆大島近海地震により堆積場の鉱滓ダムが決壊したためとある。
その場所が果たしてどこなのか、航空写真で推測してみる。

 (C)Yahoo Japan
Mochikoshi_31
これはこの一帯の位置関係を示す、現在の航空写真。
(A)が現在も稼働する中外鉱業の工場。
(B)はこの記事の(2)で探索した山中の遺構群。
(C)は(3)で見つけた坑口のあった場所。
そして上記堆積場があった場所を地図から(D)と判断した。
まずほとんど四方を山に囲まれ、唯一持越川の方向に川状の線がみられること。
それにこんな山上にこれだけ広い平らな場所があるということ自体いかにも人工的で不自然だ。
ちなみに右下に見えるゴルフ場は「湯ヶ島ゴルフ倶楽部」で、これまた中外鉱業の経営。
つまりもともとこの辺りの一帯を広く鉱山会社が所有していたことがわかる。


Mochikoshi_61
カーナビでは途中で道が消滅してしまうので、携帯GPSでアタリを付けて進んでいく。
こんな立派な道だがクルマは入れないので、実はトボトボ歩いている。
一帯を覆っていた杉林が終わり、辺り一面草原になった。


Mochikoshi_62
一見自然のままのようだが、道の傍らにこんなゴツイ鉄骨を組んだものや、束ねたワイヤーなどが放置されている。
やはり、ここはタダの原っぱなんかではないことがわかる。


Mochikoshi_63
道路は原っぱをほぼ周回するように円形を描いているのだが、その中央部分にこんなコンクリート製の塔のようなものが見つかった。
これは何だ?


Mochikoshi_64
高さは5、6mほどだろうか。
長方形で窓もなく不気味。
残念ながら、内部を窺い知ることはできなかった。


Mochikoshi_65
そのすぐ近く。
今度は逆に地下に向かって四角いコンクリート製の穴が深く続いている。
左手は周辺からの水路が繋がる穴。
さらにそれより下方に深く深く続いていた。おそらくは汚染水処理のための導入口なんだろう。


Mochikoshi_66
これがその穴に続く水路。
この変わった形をしたものが原っぱ内部にいくつも設けられているばかりか、周囲に盛り上げられた土手にもぐるりと巡らされている。
(マウスを置くと画像が切り替わります)


そのナスカの地上絵のような模様は空の上からもこうして確認することができる。
(上部が決壊したという堰の位置になるんだろう)
右下の白い線がここに唯一到達する道路だが、実はここに来るまでも結構タイヘンなのだ。


Mochikoshi_68
穏やかな冬の陽差しを浴びた、のどかな風景。
しかしここから流出したシアン化合物を含む堆積物は持越川を汚染。
さらに狩野川を経て北上、最終的に沼津からはるか駿河湾にまで被害は達したという。

いま周囲に植えられた桜の若樹たち。
春には里と同じくあでやかな花を咲かせるのだろうか。
しかし花は咲いてもこの隔離された山の上。
おそらくそれを目にする人はほとんどいまい。
(お終い)

現場で撮影したよくわかる動画はこちら
                

・玄倉鉱山跡はこちら
・渋沢鉱山跡はこちら
・坂口鉱山跡はこちら
・坂口鉱山跡パート2はこちら
・東沢鉱山跡はこちら
・日影沢鉱山跡はこちら
・麓金山跡はこちら
・玄倉鉱山跡パート2はこちら
・山田鉱山跡はこちら
・奥沢鉱山跡はこちら
・富栖鉱山跡はこちら
・須玉(増富)鉱山跡はこちら
・川尻鉱山跡はこちら
・梓山鉱山跡はこちら
・オイ沢鉱山跡はこちら
・大仁鉱山跡はこちら
・明神鉱山跡はこちら
・持倉鉱山跡はこちら
・倉沢鉱山跡はこちら
・峰之沢鉱山跡はこちら
・湯ヶ島鉱山跡はこちら
・伊豆天城鉱山跡はこちら
・寝姿山鉱山跡はこちら
・矢筈山鉱山跡はこちら
・縄地鉱山跡はこちら
・茂倉鉱山跡はこちら

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持越鉱山(3)【旧坑口】

中伊豆・鉱山の旅(2)【インクライン】から続く。

たくさんの鉱山遺構を見ることができた持越鉱山だが、まだかつての坑口にはお目に掛かっていない。
鉱山となれば、やはり坑口だ。
坑口はどこにあったんだろう。

Mochikoshi_21
調べると、旧坑口は遺構を探索した山ではなく、持越川を挟んだ対岸にあったとの記録。
そこで山を下り、持越川沿いに歩いてくまなくそれらしき痕跡を探ってみた。
すると西伊豆へと抜ける県道59号線沿い、基本的に狭峻な地形なのに場違いな平地がある。
みれば、何やら怪しいものがあるではないか。
(マウスを置くと画像が切り替わります)


Mochikoshi_22
コンクリート台座の上に枕木のような頑丈な材木が固定されているようだ。
何か鉱石か資材等を積み込むための施設の匂いがする。
これは怪しい。


Mochikoshi_23
苔むしたコンクリート擁壁の一画には、上部へと続く古びた階段が見つかった。
もちろん上ってみる。
歩行者用にしてはかなり幅が広く感じられる。
これは山の作業用なんかではないだろう。


Mochikoshi_24
いくつかの小さな広場が連なっている。
それを越え、歩き詰めると持越川へと繋がる支流へと突き当たった。
何か鉱山の痕跡はないか、一帯を見渡してみる。


Mochikoshi_25
すると対岸にみごとな坑口があるではないか。
しかも坑門上部には隧道のように扁額が嵌められていた跡がある立派な造り。
残念ながら、坑道の名称を窺わせるような痕跡は残っていなかった。


Mochikoshi_26
坑門の入口は頑丈な鉄製のフェンスで完全に塞がれていて、内部に入ることは叶わない。
鉄棒の隙間からカメラを入れてみると、数メートル入った所で天井近くまで石が積まれているのが見えた。
またその手前、左手上部には不思議な四角い穴がみられる。
これは何?
入ることができないので覗くことも叶わない。

さて、あらためて持越鉱山の記録をみると、1937年(昭和12年)に
坑内のガス爆発事故により48人もの死者を出す事故
また1978年(昭和52年)には
伊豆大島近海地震で鉱滓ダムが決壊、シアン化合物が川に流出する事故
に見舞われたことがわかる。
とりわけ鉱滓ダムが決壊した事故はこの鉱山生命に留めを刺す深刻なものだったようだ。

その鉱滓ダムが決壊した堆積場跡はまだ残されているのだろうか。
最後はその堆積場跡を探索だ。
持越鉱山(4)【堆積場跡】に続く。

現場で撮影したよくわかる動画はこちら

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持越鉱山(2)【インクライン】

持越鉱山(1)【ジャンダルム】から続く。

Mochikoshi_51
骨組みだけになった鉄骨の建物の床には、コンクリートの基礎に沿ってレールが2組敷かれていた。
その間にはさまざまなプラスチツクの破片が散らばっている。
どうやら廃棄物のようだ。


Mochikoshi_52
2組のレールを辿っていくと、やがてそれは小さな平地で合流。
つまりポイントによる分岐点となっていた。
しかしレールの間には樹々が生え、さらにそれがまた枯れている。
レールの上をトロッコが通らなくなってどれだけの歳月が流れたんだ。


Mochikoshi_53
合流したさらにその先に目をやると、そこにはコンクリート製のプラットホームが。
その間からは急角度で下方に溝が伸びていた。
インクラインだ。
下方へ降りると現工場に着いてしまうので、上方へと向きを変える。


Mochikoshi_14
しばらく登ると、崩壊した木造の小屋。
何本も接続された電線が、谷に落下するのをかろうじて防いでいる形。
その上には……


Mochikoshi_15
茶色く錆びた、大きな機械たちの群。
モーター、プーリー、ドラム、ワイヤー、そして制御レバー……
そう、これこそインクライン・ケーブルカーの動力制御装置を納めた上部駅舎なのだった。


Mochikoshi_16
壊れた木製椅子の前には、まるで電車のようなマスコン(マスター・コントローラー)が。
前進・後退、それぞれに9段階の目盛りが穿たれている。
レバーはもう2度と来ないオペレーターの到着を、いまだ信じて待ちわびているようだった。


Mochikoshi_54
まだ残されたままのケーブルと、朽ちかけた電柱のような柱が一本。
その先端には大きな釣鐘が一つ。
かつてはこれを鳴らして下の施設に様々な信号を伝えたんだろう。
しかしもうこの鐘の音が再び響くことはない。

次は坑口を探索だ。
持越鉱山(3)【旧坑口】に続く。

現場で撮影したよくわかる動画はこちら

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持越鉱山(1)【ジャンダルム】

湯ヶ島【金山沢】から続く。

Mochikoshi_32
湯ヶ島鉱山と同じく、中外鉱業が採掘していたのが「持越鉱山」だ。
同じ中伊豆に位置し、湯ヶ島から県道59号線をさらに西進した所にある。

ここ持越で金鉱が発見されたのは、1914年(大正3年)のこと。
昭和になって持越金山会社が設立され本格操業が開始され、昭和初期の最盛期には3千人もの人がこの山で採掘に従事していたという。
しかし鉱脈が枯れてリサイクル事業に転換した今、日中でもほとんど作業する音は響いてこない。


Mochikoshi_41
工場の出入り口はすべて閉ざされているので周囲に沿ってずっと上部までやってきた。
するとそこに古びた手水鉢が目に入った。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
鳥居こそ見当たらないが、神社があるようだ。


Mochikoshi_03
荒れた石段を登っていくと、やがて真っ直ぐな参道が現れた。
この上には神社がある筈だ。
危険な作業を強いられた鉱山に、神頼みの神社は付きものだものな。


Mochikoshi_04
古びた社にたどり着いたが、道はそこで行き止まり。
どこかに抜けられないか、周囲の林を探索する。


Mochikoshi_06
ヤブを無理矢理抜けてみたら、コンクリートで舗装された道路に出くわした。
場所柄、これは鉱山由来のものに違いない。
右は下りだから、また元の県道に戻ってしまうだろう。
ここは当然、左だ。
さらに上る。


Mochikoshi_43
突き当たりには、鉄骨の骨組みだけになった倉庫のような建物の残骸。
そしてその前にはまるでジャンダルム(前衛)のように朽ちかけた古いブルドーザーが思いがけない来訪者を威圧していた。


Mochikoshi_old
あとで調べたところ、30年ほど前の写真にもこの鉄骨の建物は映っていた。
当時から骨組みだけだったんだね。
周辺にあった木造の建物はすべていま朽ち果てている。


Mochikoshi_44
下を覗いてみれば、もうこんなに高い。
ずいぶん登ったんだな。
思えば遠くへ来たもんだ~♪
でも探索の本番はこれからだ。

このあと、素晴らしい遺構に巡り会う。
持越鉱山(2)【インクライン】に続く。

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湯ヶ島【金山沢】

山の地図を見ているとよく「金山沢」という地名がみられるが、これはほぼかつて金鉱山があった所と思って間違いないらしい。

Kanayamasawa_01
今回、湯ヶ島鉱山から持越鉱山へと向かう途中にも地図でその「金山沢」という地名を見つけたので、寄り道してみた。
なにしろ二つの有名鉱山の間にあるのだから、ここもかつての金山関連の地名の可能性は高い。
だいたい、このさき人家もない所なのに、こんなコンクリートで舗装された傾斜道のあるのが怪しいではないか。
さっそく探ってみよう。


Kanayamasawa_02
それを裏付けるように、傍らに目を配ると落ち葉の間から鉄製のレールが顔を出しているのが見えた。
鉄道などないこんな所にレール?これはやはり鉱山由来のものに違いあるまい。


Kanayamasawa_03
さらに辺りを探ると、そのトロッコの車輪なのか、鉄製の丸いものも見つかった。
もっとも、油断しているとこんなものもあるのでビビルが。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
まだこんな所で朽ち果てたくはない。


Kanayamasawa_05
しかしいくらも行かないうちに傾斜道は途絶えた。
それより先は雑木林で、もう興味深いものはなさそう。
時間もないので今回は……
うん? と思ったら左手の山裾に何やら怪しい穴が。


Kanayamasawa_06
近寄ってみると、それはかつての坑口だった。
これでやっぱりここが鉱山だったことが確定した。
ただ、坑道内部は大きめの石が積み上げられ、蟻の這い入る隙間……
くらいはあった。
もしや、足元に金鉱石の一つでも……
見つかっていれば、こんな記事書いてはいない。

それにしても、こんな金鉱山が名もなく山里に埋もれているのだから伊豆はすごい。
次はいよいよ持越鉱山(1)【ジャンダルム】に続く。

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湯ヶ島鉱山(後編)【天空のレール】

湯ヶ島鉱山(前編)【インクライン】から続く。

インクライン動力小屋からさらに山を登って探索したみたが、見つかるのは朽ちた電柱程度でめぼしい遺構には遭遇ならず。

Yugashima_13
再び戻って周辺の竹林を見通すと、足元に何やら長いもの。
育った竹を縫うように鉄骨状のものが走っている。
トロッコレールだ。


Yugashima_10
レールを辿っていくと、衝撃的な景色。
土砂崩れがあったような窪地には、レールが宙に浮いてぶら下がっているではないか。
橋脚部分が消失してしまったんだろうか。
まさに「天空のレール」?


Yugashima_05
さらにレールを辿っていくと、再び大きな窪み。
そこにはかなり大きめの倉庫のような木造小屋が半ば朽ちながらも残されていた。


Yugashima_09
レールの間にはすでに樹木が生長していて、トロッコが通らなくなってからの年月の重みを感じさせた。
さらに追っていくと、かなりの広さの平場に導かれた。
建物を探ってみよう。


Yugashima_06
内部を覗いてみると、何やら巨大な動力装置。
外には大きなエアタンクのようなものがあるのでそのためのコンプレッサーらしい。
今でこそ電線が繋がっているが、なにしろキリシタン大名の大友宗麟が遣欧少年使節を送った天正(1580年前後)の頃から金を採掘していた由緒ある鉱山だ。
かつてはこうした動力の電源すらも自前の発電機で用意していたんだろう。


Yugashima_07
さらに奥へと進むと、山裾にまた新たな坑口が見つかった。
ただ残念ながらこちらも頑丈な鉄柵で塞がれていて入ることは叶わない。


Yugashima_08
隙間からカメラを入れて坑道内部を撮影したみた。
この支保の形状は、坑道が近年のものではない歴史を感じさせるものだった。
やはり江戸時代からあった、あの日影沢金山を思い起こさせる形ではないか。

これで湯ヶ島鉱山の探索は終わり。
次は同じ中外鉱業でももっと大きな持越鉱山に行くが、その前にちょっと。
湯ヶ島【金山沢】に寄ってみる。

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湯ヶ島鉱山(前編)【インクライン】

天城・湯ヶ島鉱山は伊豆の著名観光地・修善寺の南に位置する。

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その名の通り、名湯・湯ヶ島温泉から県道を進んで突き当たった山の中にある。
左上の落ち掛かった看板にある「中外鉱業」という会社の経営になる。
「中外鉱業」は終戦後、土肥鉱業からここ湯ヶ島坑の経営を引き継いだが次第に鉱量が枯渇、1974年に閉山となった。
同社は他にも近くの持越鉱山等を所有していて、現在はスクラップから貴金属を精製するリサイクル事業を主力としているという。
看板はその現在も稼働する持越工場への案内だ。
ちなみに「伊豆湯ヶ島倶楽部」というゴルフ場もここの経営。


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ただし肝心の「湯ヶ島鉱山」の看板はここには何もなく、知る人でなければただ通り過ぎてしまうことだろう。
鉱山は正面の山の上だ。
急坂を登るとそこそこの広場があり、ゲートボールの競技場になっている。

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今は跡形もないが、かつてこの広場には鉱山会社の社屋が建てられていた。
そしてその広場奥には、コンクリートでほぼ塞がれた古い坑口が目に留まる。
坑口内部からは、絶えず水が流れ出している。
上部に掲げられた鉄製プレートには「湯ヶ島坑」の文字が辛うじて読み取れる。
鉄板は甚だしく腐食していて長い年月を感じさせるが、文字は右書き。
戦後のものと推測される。


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広場の周囲を見渡しても、他に何も見つからない。
実際、多くの湯ヶ島鉱山リポートはたいていこれで終わっているのだが、そんな筈はない。
さらに周囲を深く探索してみた。
すると脇の山肌に何やらU字型に窪んだ所が……。


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さらに上れば両側には古い石積みが残されている。
怪しい。
ほら、あの大仁鉱山の時と同じ匂いがする。


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さらに急傾斜を登ってみれば大型のプーリーが現れた。
ワイヤーの巻き上げ機だ。
そう、やはりこの直線の傾斜はインクラインの跡地だったのだ。
そして竹に侵食されたこの小屋はその動力装置小屋だったことになる。

もっと何か残されてないか、さらに周辺を探索してみよう。
湯ヶ島鉱山(後編)【天空のレール】に続く。

大仁金山のインクラインはこちら
道志第一発電所のインクラインはこちら
峰之沢鉱山のインクラインはこちら

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