ホテルキャデラックハウス(清里)
山梨県の清里は八ヶ岳の南麓に広がる別荘地。
しかしバブルの時代には現在では想像もつかないような施設もたくさん作られた。
「ザ・ホテル・キャデラックハウス」もそんな一つだった。
雄大な柱を前面に押し出した豪奢な偉容は、まるで西欧の巨館のように見る者を圧倒する。
ただこうした類の廃墟としては珍しく、フェンスもなければドアも解放されたまま。
もちろん、遠慮なく探索させていただく。
玄関を入ると左手(背後)にはフロント。
右手奥にはレストランやブティック。
広いホールには往時、テールフィン時代のアメ車が何台も展示してあったそうだ。
だからホテルの名前がキャデラック。
中央で目を惹くお洒落にカーブした絨毯敷き階段を上がると、またこぢんまりとしたホール。
そして立ち並ぶギリシャ調の柱。
ここはカフェバーだったそうだ。
奥にはいくつもの客室が並ぶ。
でも壁がピンクって……
こういうの、横浜インター近くにもたくさんあるけどね。
廊下には営業当時のパンフレットが。
「泊まれるディスコハウス」の触れ込みで、男性4千円、女性3千円だとさ。
しかしバブルが弾けると当然のように、廃業。
1999年(平成11年)、競売にかけられたが落札したのがオウム真理教の関係者だったことが判明、清里の観光業者らが結束して運動を起こしオウム進出を阻止したという。
現在は県外の会社の所有というが、手を入れられることもなくこの有り様だ。
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
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コメント
最近は清里には行って無いのですが。
開業当初、ここ玄関にはピンクのキャディラックが置いてありましたね。何故かホールにはペネロープ号が鎮座していた記憶が有ります。
投稿: chiponeko | 2014.04.18 11:06
chiponeko さん
こんにちは。
ありゃ
chiponeko さんは「生前の」キャデラックハウスをご存じだったんですか。
もうクルマは一台もありませんでしたが。
ピンクの大きなアメ車、なんて、いかにもバブルの匂いがしますね。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2014.04.18 11:41
え?中に入れるのですか?
自由に。
でも壊れそうですね。
私も山登りの帰り道にこの清里を通ることがあります。
ツワモノどもの夢のあと・・と言った感がありますね。
キャバクラとかあったりして。
投稿: いはち | 2014.04.19 12:41
いはちさん
はい、キャデラックハウスは自由に入れますよ。
でも、この後アップする「ホテル大藪」なんかと違って、なんか生活感の感じられない廃墟でつまらなかったです。
で、キャバクラってなんですか?
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2014.04.19 13:42