初瀬街道の旅(2)朽ちた鱒池亭(伊賀市)
【朽ちた鱒池亭(伊賀市)】
初瀬街道の旅(1)瀧不動の磨崖仏から続く。
鱒池亭は三重県伊賀市にあった割烹旅館。
ただし大分前に廃業、その後は荒れるままになっているという。
瀧不動から初瀬街道に出る途中に位置するので寄ってみた。
青山高原の外れ、クルマ1台がやっとの山道を辿った超不便な場所にそれはあった。
もうまるで読み取ることはできないが、唯一この破壊された看板だけがその存在を示している。
道路から鱒池亭に行くにはこの踏み板が消滅して鉄骨の骨組みだけになった朱色の橋を渡る。
下は小川で、大きめの岩が挑戦的な表情を見せているが、対戦するつもりはない。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
橋を渡るとすぐにこの廃墟となった本館が現れる。川沿いの傾斜を利用していて、山側には内部の階段で上がれるようになっている。
ただしその内部はこのように激しく損傷していて足元が覚束ない。
二階には40名もの人々を収容できた宴会場があったというが、これでは危なくて上がれない。
おまけに床にはヘビの抜け殻なんかあって驚かすし……。
(ヤマカガシかな)
(どうしても見たければマウスを)
奥には自然石の大岩をそのままあしらった大きめの風呂場。
こんな自然豊かな川のせせらぎの音を聞きながら風呂に浸かり、川魚で一杯なんかやったらさぞ極楽だったろうな。
少し離れた所にはお客さんが鱒釣りを楽しんだんだろう養魚場と、その送り迎えに使われたとみられるサニーバネットの廃車が静かに佇んでいた。
お疲れ様。
もうここで朽ちていくしかないんだね。
初瀬街道の旅(3)虫歯地蔵に続く。
・福士川の芸術屋敷跡はこちら。
・鹿島の竜宮城跡はこちら。
・龍ヶ崎の赤い西洋館はこちら。
・地下に眠る旧証券会社の大金庫はこちら。
・追原の廃村跡はこちら。
・奥多摩町の倉沢廃村はこちら。
・身延町の御弟子廃村はこちら。
・丹波山の高畑廃村はこちら。
・奥多摩町の峰廃村はこちら。
・甲州市の焼山廃村はこちら。
・千曲市の末地廃村はこちら。
・山梨の登尾廃村はこちら。
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