初瀬街道の旅(11)新旧・西青山駅
【三軒家橋梁と新旧・西青山駅】
初瀬街道の旅(10)安楽寺の石垣から続く。
多くのページを費やしてきたが、やっと今回の探索のメインテーマに近づいてきた。
さて初瀬街道はまた一方で近鉄大阪線ともほぼ経路を同じくしている。
見える道路は国道165号線(初瀬街道)で、これを跨ぐ緑の大きな構造物は近鉄大阪線の三軒家橋梁という鉄橋。
(道路に出たら危ないよ)
上路式トラス橋という形式でスパンが70mもある巨大なものだ。
三軒家というから、昔はこの辺りに3軒の家があったのかな。
今はまったく面影はない。
鉄橋を潜ってから振り返ると、これに寄り添うように大きなコンクリート製の橋脚がいくつも聳えている。
これは近鉄大阪線が路線変更される前の旧線に使われていたもの。
鉄橋は外されたが、橋脚だけは残されたまま。
高いので、下から見上げるとすごい迫力だ。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
その旧線跡をさらにたどっていくと、現行の西青山駅が姿をみせる。
無人駅なのは言うまでもないが自動券売機すらない。
ましてや、近くに一軒の家もない。
西青山駅なんていうと都心のお洒落な地下鉄駅みたいだけれど、場所が青山高原という所だからこの名前が付いているのであって、別に都会に憧れた訳ではない。
「三重県統計書」によれば2012年の1日の平均乗車人員はたったの11人。
全291駅ある近鉄の中でも最低の数字だそうだ。
そんな小駅なのにその構造はとても複雑なもの。
おそらくこれは結局立ち消えになった当初の複線計画によるものとみられる。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
さらに伊勢方向に場所を移すと大きな乗馬クラブが現れる。
実はここがかつての西青山駅だったところ。
路線変更により全然違う場所になってしまった。
なお奥に見える茶色の鉄塔は、当時の大阪線に電力を供給するために立てられたものだ。
だから乗馬クラブの裏側にまわると、今でもこのようなのどかな線路跡が続いている。
次はこれまた大変革のあった「東青山駅」を訪ねる。
初瀬街道の旅(12)近鉄大阪線鉄道事故に続く。
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