« 稲田さん、個性的~☆ | トップページ | 初瀬街道の旅(7)中勢鉄道の息吹き »

初瀬街道の旅(6)笠着地蔵

【笠着地蔵と逆さ地蔵】

初瀬街道の旅(5)味噌の丁子屋から続く。

街道が雲出川に沿った辺りには真盛上人ゆかりの史跡が多い。

Kasatsuki_01
この急な崖の巨岩に刻まれた磨崖仏もそんな一つだ。

説明版によれば……
真盛上人が幼児の頃、出家されるにあたり両親との別れを悲しんでむずかったので、父からの命で笠に入れて雲出川に捨てられた。
ところが不思議にも笠は流れを遡ってこの渕に流れ着き、上人は助け上げられたという。


Kasatsuki_02
その奇跡にちなんで大岩に地蔵さまを彫り、「笠着地蔵」と名付けられたものとか。
岩肌のお地蔵さまがわかるだろうか。
ところがここにはさらにまた興味深いものがある。


Kasatsuki_03
それは街道を挟んで笠着地蔵とは反対側の川の淵。
ここに大きな岩が倒れ込むようにして転がっている。
この岩は安政の大地震の際、地蔵が刻まれた岩が割れ、雲出川へ転げ落ちたものなんだそうだ。


Kasatsuki_04
実際、岩の左下のほうにその名残りが残っていた。
一つは空洞になってしまっているが、もう一つには逆さになったままの地蔵像が見える。
そのためこの岩は「逆さ地蔵」と呼ばれているのだ。


Kasatsuki_05
しかし川が増水すると逆さお地蔵さんは水没してしまうので、これを可哀想と思ったか、後年別な上の部分にあらためて地蔵像が彫った人がいる。
こちらには「無縁法要」と記されていた。
大切にされているんだね。

初瀬街道の旅(7)中勢鉄道跡に続く。

|

« 稲田さん、個性的~☆ | トップページ | 初瀬街道の旅(7)中勢鉄道の息吹き »

旅行・地域」カテゴリの記事

歴史」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 初瀬街道の旅(6)笠着地蔵:

« 稲田さん、個性的~☆ | トップページ | 初瀬街道の旅(7)中勢鉄道の息吹き »