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諏訪神社の戦争遺跡プロペラ

ここは房総・御宿。
海沿いを走る国道128号線は「外房黒潮ライン」の愛称で親しまれている。

Propeller_01
その国道からちょっと奥まった目立たない丘の上に諏訪神社はある。
階段を上がると正面に本殿。
右とその奥に小さな社が設けられている。


Propeller_02a
本殿上部には見事な龍や獅子の彫り物が、スズメバチの巣と共に参拝者の目を惹く。
安房というお国柄、「波の伊八」の作品かな。

(マウスを置くと画像が切り替わります)
でも神社を訪れた目的はこれではない。


Propeller_03
境内の右奥、控え目に建てられている小さな社を目指す。
「天王様」だそうだ。
でも、この社も目的のものではない。
さらに建物の後に廻ってみる。


Propeller_04
あった。
これが訪問の目的、「プロペラ」だ。
戦時中のもの。
説明によれば、太平洋戦争終盤に中島飛行機製造所で製作されたものとある。
中島飛行機はあの「零戦」を造った会社。
今のスバル(富士重工)ね。


Propeller_05
プロペラを良く見ると、平たい木材を何層にも重ねて整形されているのがわかる。
物資がなかった時代の苦肉の産物なんだろうけれど、なんせ三次曲面だから造るのは容易なことではなかっただろう。
羽根の先端は薄いアルミ板でカバーされている。
凄いな、昔の日本の技術者は。

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コメント

波の伊八・・まさに私のHNの由来ですよ。
こちらは目と鼻の先・・今度行ってみますね。
プロペラに興味があるので。
それにしても、最近この作品群が盗難にあう
という事が多々起きています。
大丈夫かな?

投稿: いはち | 2014.09.22 16:00

いはちさん

>波の伊八・・まさに私のHNの由来ですよ。

あれま
そうだったんですか。
この辺り、長福寺とか波の伊八の作品がたくさんありますね。
どれもほんと素晴らしいです。
日光にも負けないぞ。

投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2014.09.22 18:00

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