ここは千葉県西部の鋸南町というところ。
ここに高さは低いがちょっとは知られた名山がある。
正面の山がそれ。標高292m。
低いとて馬鹿にすることなかれ。
ここはかつて里見氏(里見八犬伝の)の狼煙台も造られた、重要な拠点なのだ。
『人骨山』(ひとほねやま)という。
人骨とはまた穏やかではないが、これにはもちろん謂われがある。
狭い県道のここが登山口。
案内柱のテッペンは人骨山だが、その上には鬼と犬が載せられている。
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実はここには哀しい言い伝えがあって……
昔、節分の日になると鬼が山から村に降りてきて、若い娘を生贄に要求したそうな。
しかし毎年のこととて、村人は困り果てた。
すると近江に鬼を退治する犬の話を伝え聞き、その犬「ドン太郎」を借りて来て山に放したところ、みごと鬼を退治したそうな。
その後村人が山に登ると、そこには娘たちの骨だけが残されていたんだと。
それからこの山の名前が人骨山になった訳。
ところで鋸南町のこの辺りは水仙の名所。
畑の畦にも、道の土手にも、それは水仙が今を盛りに咲き誇っていた。
(ほんとはちと時期が早かったけれど)
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登山道は良く手入れされていて、また案内板も完備されている。
間違えることのないよう至るところでちゃんと進路をガイドしてくれるんだね。
とても手が掛けられていることがわかる。
ご覧のように足元もしっかり整備されている。
くどいようだけどここは水仙の名所。
山あいの谷間にも、尾根道の両側にも、それは水仙だらけ。
もう甘い匂いが漂ってくる。
あと半月もすればきっと壮観なんだろう。
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ロープが設置された頂上直下の傾斜を登り詰めるといよいよ頂上だ。
そこも雑木が刈られ、ちゃんと四方を見渡すことができる。
ほんとうに良く手が入っているんだね。
登山口が232mだったから、60mも登ったぞい。(^_^)v
こんなに手を加えていたら、その経費が気掛かりにならないか。
大丈夫。
頂上の一角にはこんな手作りの「募金箱」が設置されていた。
これで浄財を頂くということなんだね。
で、いつものように1万円札を入れようとしたら、募金箱の底が一部破られているのに気が付いた。(右下部分)
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ハイカーの筈なのに、とんだ不心得者がいるんだな。
募金できなくて残念じゃ。
・北穂高の雷鳥はこちら。
・君津の笠石はこちら。
・上野原のおっぱい山はこちら。
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
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