秩父・滝川森林鉄道跡を歩く【後編】
秩父・滝川森林鉄道跡を歩く【中編】から続く。
崩落か所を避け、再び森林鉄道跡に降りてきた。
そこにはみごとな石垣の跡。
ちなみに一段降りて撮影しているので昔の路盤は石垣の上部になる。
そして現れたのは設置されたままの枕木たち。
いい感じに苔むして、木漏れ日とのコントラストが美しい。
枕木が見つかれば今度はレールを探すのがこの世界の掟。
あった。
足元の崖の中腹に減し曲がったレールが顔を覗かせている。
通り過ぎればさらにここにも。
(逆向きに撮影)
足元をすくわれ宙に浮いたレールはまるでここのよう。
さらに進むとついに入川との合流点にたどり着いた。
上の赤い橋桁は川又橋でついに国道140号線と合流したことになる。
国道ではここまで約300mの下り。
一方、鉄道跡のほうはあまり傾斜は感じられないが、それでも起点から5キロの間に約200mも下ってきたことになる。
国道工事のためこの部分にはもう森林鉄道の痕跡はないが、軌道跡は左へ大きくカーブし今度は入川の右岸を辿ることになる。
この穏やかな道が再び現れた森林鉄道跡の道。
いかにも頑丈なフェンスで落石を防いでいるのは、ここに入川の水力発電所があるから。
うん?
「東京電力」ならぬ、「東京発電」?
安心してください。
ちゃんと履いています……ではない、ちゃんと発電しています。
東京発電は東京電力の100%子会社。
親会社の東電とは違い「マイクロ水力発電事業」に特化していて、中小水力発電事業の分野ではトップ企業なんだそうだ。
原子力より、お水のほうが安全だよね。
滝川森林鉄道はこの先の川又八間橋で入川を渡り入川森林鉄道と合流、終点となる。
ただしそこにはいま大掛かりなミツバチの施設が設置されていて、怖くて近寄れなかったので、唐突ですがここで探索は終わり。
ひとはこれを尻すぼみと言ふ。
【お終い】
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
↓
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・善光寺白馬電鉄の廃線跡はこちら。
・都心に残る、廃線橋梁跡はこちら。
・旧中央線の廃線跡はこちら。
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・小海・渋森林鉄道跡はこちら。
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コメント
はい。鉄道跡が好きな私です。
こんな近くにあったのですね。
宙に浮いているレールは怖いです。
もう少し涼しくなったら行ってみたいです。
投稿: いはち | 2015.08.28 09:06
いはちさん、おはようございます。
鉄道跡、お好きなんですね。
行かれるのであれば、同じ東大演習林のものでも『入川森林鉄道』のほうがお薦めです。
道も良く整備されていて、起伏も緩やかでレールや枕木がひんぱんに出て来るので飽きません。
ネットにもたくさん訪問記事があると思いますよ。
ここと同じで紅葉の時期が素晴らしいようですね。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2015.08.28 10:34