『上げ底酒樽』のはなし
新年にあたり、あちこちの催し物なんかで縁起の良い「鏡割り」が行われているね。
調べたところ、高さ55cm、清酒40本分にあたる「4斗樽」という大きなものはなんと11万8千円もするんだそうだ。
酒代から計算すると樽の代金だけで6万円近く。
一方、中身が10本分(1斗)しかないものもあって、こちらは6万7千円とお安くなっている。
でも樽の大きさはおんなじだから、外からはわからない。
つまり、上げ底になっている訳だ。
「上げ底」というのは箱や桶などの底を上げて作ったもの。
外見からは実際より中身が多く見えるようになっていて、要するに誤魔かしだよね。
そんなものが堂々と売られているんだから面白い。
そんな姑息なことするなら、再使用できる樽は貸し出せばいいのに……
名前はすでに用意してある。
『 レン樽 』 だ。
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