伊豆大賀茂の石丁場跡【後編】
伊豆大賀茂の石丁場跡【前編】から続く。
先駆者の記事と食い違うことから、日を改めて再度伊豆大賀茂の山中の探索に来た。
前回の場所をあとにしさらに林道を上ってみる。
すると道脇に何やら、怪しげなものが。
それはこの小さな祠。
周囲に人家など見当たらない山中なのに、これは明らかに何か人の営みがあった証拠。
怪しい。
周辺を探ってみる。
するとすぐ隣に、古びた坂道がヤブに隠れているのがわかった。
驚いたことにこの道はコンクリートで舗装されているではないか。
苔や枯れ葉にすっかり隠れているけれど、ね。
やがて舗装部分も途絶えるが、さらに進むと突然山側に大きな割れ目が。
見よ、伊豆石の石丁場(石切場)入口に間違いない。
幅は狭いが、高さは建物3階分くらいあるだろう、圧倒される。
中に進むと、内部はさらなる広がりをみせていた。
構造は複雑で、まるでトルコ辺りの神殿か地下住居のよう。
例によってギリギリまで計算されて掘り尽くされているので、見た目は心許ない。
こんなに薄い床で、2階は大丈夫なの?
外部の光が届かない奥部では、持参したヘッデンが頼り。
そんな時、こんなものが天井からぶら下がっていたら、誰だってコウモリさんだと思うだろ。
あー、ビビッた。
ただの黒い布きれだった。
そしてついにたどり着いた廃車群。
これだよ、先人の写真に写っていたのは。
ただ「ジープ」とあったのは誤りで、2台はいずれも軽トラックの残骸だ。
特徴ある縦四つ目のヘッドランプは、ホンダのTN-7。
もう1台はすっかり朽ちてしまっているが、こちらはリヤエンジンなのでスバルか。
いずれももう40年ほどは経っていることだろう。
雨風が凌げるだけ幸せだよね。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
内部の探索を終え、再び入口に戻ってきた。
やっぱり太陽の光は心強い。
無料(タダ)でみせてくれて、ありがとうね。
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
↓
・山田鉱山跡はこちら。
・奥沢鉱山跡はこちら。
・須玉(増富)鉱山跡はこちら。
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コメント
素敵な石切場ですね。
僕も明日見られればと淡い望みを抱いて行ってみたいと思います。
でも見つかりますでしょうかね。
前編も後編も見てみたいけど全く情報がないのでそれで辿り着けたのはすごいと思います。後編の石切場へ続く道は単純に前編部の更に上なのでしょうか????
投稿: 河野ゆうじ | 2023.07.07 22:29
河野ゆうじさん
はじめまして。
コメントありがとうございます。
>単純に前編部の更に上なのでしょうか
そうです、おなじ道になります。
詳しくはメールにてご案内できると思います。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2023.07.08 13:49