『霧笛が俺を呼んでいる』
『霧笛が俺を呼んでいる』はカート事故で夭逝した故赤木圭一郎の遺作。
同じ二枚目(!)として、呼ばれた霧笛を探索してきた。
房総半島の突端に位置する野島崎には半島最南端の表示 がある筈。
それを目指して良く整備された遊歩道を下っていくと……。
高い岩の上に置かれた白いベンチ。
「絶景 朝日と夕陽の見える岬」という触れ込みの観光スポットだ。
でも、近づいてみるとカップルが独占。
(マウスを置くと画像が切り替わります)
やーめた。
灯台はこっちだもん。
さすがに半島最南端だけあって、初点は1869年(明治2年)だって。
由緒あるんだな。
関東大震災で岬は大きく隆起したため倒壊、現在の灯台は1925年(大正14年)に再建されたものだそうだ。
でもほんとうの目的はこの灯台でもなく、隣に建つこちらの古ぼけた建物。
これは何だ?
(アンテナは後に取り付けられた海上保安庁・海洋短波レーダーのもの)
しかし冬なのにヤブがスゴイ。
入口に回ってみると、すっかり朽ちてきた、しかし貫禄のある木製門柱が2本。
実はここかつて航海の安全を図る『霧笛舎』として使われたもの。
屋根の上、わずかに顔をみせているのが当時の霧笛ホーン。
50秒間隔で5秒間、自動的に吹鳴する構造になっていたそうだ。
建物の入口は完全に封鎖されているが、窓ガラスが破れているのでそこから中を覗いてみる。
何やらさまざまな機械がまだ残されているのがわかる。
霧笛は圧搾空気によるエアサイレン方式だったとのことなのでここでディーゼル機関によってコンプレッサを作動されていたのだろう。
こちらの大きな緑色のものは貯気缶(エアタンク)だろうか。
アールデコ調なのか、アーチ状になった白い柱はお洒落だね。
昔の建物はみんななかなか粋だった。
こんなとこでもいい仕事したね。
ところで霧笛はえげつない音量で、近所メーワクだったそうな。
現場で撮影したよくわかる動画はこちら
↓
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
最近のコメント