エスカレータというのは、階段部分と手すりとのスピードが一致していないね。
安全のため、わざと手すりのほうのスピードを早めてあるのだという。
つまり、だんだん前屈みになっていく。
もしもこれが逆(手すりのほうのスピードが遅い)になると、次第に反っくり返ってしまって危ないからだ。
人間て、前には踏ん張れるけれど、後ろにはめっきり弱いものね。
ところが、これも程度問題。
自分が良く行く公共図書館では、ちょうど2フロア分の上下をこのエスカレータで昇降するのだけれど、最初から最後まで手すりをしっかり握っていると、逆にそのせいで前屈みが過ぎて倒れてしまうほどだ。
見ていると、みんな途中で何回か手すりを持ち替えているのがわかる。
ま、こっちは意地っ張りだから、手すりは最初から位置を変えずに、それでもコケないよう、毎回妙な姿勢で踏ん張っているのだけれど。
エスカレータ会社のサイトを見たら、『手すりスリップ検出装置 』なるものがあって、手すりの速度と踏段の速度が著しく同調しない時には、自動的にエスカレータを停止させる安全装置があるのだという。
そんな装置が働いていないところをみれば、まだこれはメーカー側で考える許容範囲ということなのだろう。
それに、機械が勝手に手すりの速度と踏段のスピードが合わないって判断してくれて、それで突然エスカレータがストップしたりしたら、それはそれでそのほうが怖いものな。
こっちは根性で手すりを握りしめて立っているんだから。
ところで昨今の抗菌ブーム。
ああした不特定多数の人間が触るような手すり、みんな平気なのだろうかと思ったら、やっぱりあるんだね、これが。
それが『手すりベルト清掃装置』。そのまんまの名称だ。
この商品は、エスカレーターに清掃装置を取り付け、その装置内にある清掃布により手すりベルト表面を清掃します。
清掃布は1日1回、自動的に巻き取りますので、お客さまの目につきやすい手すりベルトを常に清潔に保ち、気持ちよくエスカレータをご使用いただけます。
さすがに日本は細かいところまで良く行き届いている。
かくしてエスカレータ愛が止まらない。
え 好かれた?
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