『則』と『矩』
普段あまり使わない漢字だけれど『則』(そく)も『矩』(く)もどちらも訓では『のり』と読むそうだ。
そんな難しい言葉を使ったのが自民党の重鎮・伊吹文明議員。
さすが元文部科学大臣というだけあって、よく言葉を知っておられる。
伊吹議員は所属する二階派の会合で、千秋楽での横綱・白鵬の発言について言及。
「大横綱だからなんでもできると思い上がっているんじゃないか。
『のり』を越えている」と、指摘したそうだ。
『のり』って何?
翌日のニュースでは、これを『則』と書いたものや『矩』と書いたものもあったね。
意味はどちらも『決まり』『掟』『定め』ということなのでほとんど変わらない。
ただ強いて言うと『則』(のり)の方は規則のようにきっちり決まった感じだけど、『矩』(のり)のほうはいくらか『模範』とか『手本』のような精神論的なニュアンスが強そうだ。
今回、白鵬の行動は明文化された規則のようなものを破った訳じゃないから、『矩』の字を宛てるほうがふさわしいのかな。
よって、この『たなぼた』では『矩』(のり)を採用する。
なに、偉そうだ?
すみません、悪のりしてしまいました。m(_._)m
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コメント
「のりをこえる」というと、論語の「七十而従心所欲不踰矩」を思い出すのがふつうなので、やはりおっしゃるとおり、「矩」を使うのがいいように思います。「則」を使ったマスコミはどうしてその字を選んだんでしょうね。
投稿: Wind Calm | 2017.12.02 11:27
Wind Calm さん
コメントありがとうございます。
良かった。
心強いエールをもらい感謝であります。
そうですよね、論語ですよね
って……
>「七十而従心所欲不踰矩」
なんて読むんですか?
_| ̄|〇
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2017.12.02 11:35
この記事を見て良かったです。一つ勉強になりました。
わたしゃ「ノリノリ」の「のり」かと思ってしまうかも
しれませんから。
それにしても良い漢字ですね。
投稿: いはち | 2017.12.03 01:18
いはちさん
おはようございます。
ほんと、日本語は奥深いですね。
僕も危うくノリ違えるところでしたよ。
ノリでまとめれば、みんな同じかと思ってましたから。
それは海苔巻きか。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2017.12.03 06:25
相変わらずギャグがお得意ですね・・・
いろんな書き下しがありますが、
三十にして立つ
四十にして惑はず
・
・
七十にして心の欲する所に従ひても矩を踰(こ)えず
ですね。
投稿: Wind Calm | 2017.12.04 21:31
Wind Calm さん
おはようございます。
「七十になってからは心のおもむくままに行動しても道理に違うことがなくなった」
そういうことですね。
でも、現代に当てはめたらとんでもないなりそうですね。
70過ぎた罰当たりはいくらでもいますもの。
孔子さんの時代は賢かったんだ。
投稿: ピーちゃんの身元引受人 | 2017.12.05 05:04