【景勝】銚子の口(西会津町)

阿賀川の名所に『銚子の口』がある。

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銚子ノ口とは、文字通り酒を入れるお銚子の形から名前が付けられたもの。
波もなくまるで眠っているように静か流れてきた水量豊かな川の流れが、この峡谷で急に狭められるため激流になるんだね。


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川の流れがゆるぎ、糸を捌くかのように真っ白に翻っている。
水運が主流だった江戸時代、大坂廻米舟運では最大の難所と呼ばれ、人々を苦しめていたそうだ。


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川幅が狭くなっている形が、お銚子のくびれたところに似ているということらしい。
でもそれなら『銚子ノ口』じゃなくて『銚子のくびれ』なんじゃないのかな。
と、憎まれ口をきくお調子者

いずれにしても……
「姐さん、もう一本~☆」

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【遺構】石橋アーチの明治橋(長泉町)

ここは静岡県駿東郡の長泉町というところ。
三島市と沼津市の間にあって目立たないが、東レなど大きな工場が多い町。
その一角、新しい大きなマンションの前にちょっとそぐわない古めかしい石橋がある。

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下を流れているのはあの狩野川の支流である横瀬川のそのまた支流。
1896年(明治29年)に架けられた『谷口橋』というアーチ橋だ。
残念ながら周囲の状況が変わってしまい、渡っても今は行き止まりだ。


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橋の長さ3.9m、橋の幅が2.8m。
3条になっていて、要するに三つのアーチが一つに合わさっているような感じ。


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アーチ橋というのは普通テッペンの部分(赤矢印)に要石という大きめの石を嵌め込んで仕上げるものだけど、ここではそこに頼りない薄っぺらい石があるだけ。
もしかして計算違いだったのかな。
そんな、素人っぽいところが逆に親しみ深くていい。

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神奈川にもあった鋼管堰堤

早春の山北町(神奈川県)を走っていた。

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左手には椿の樹。
土手には菜の花が咲き始めている。
川は、酒匂川の支流で尺里川(ひさりがわ)という。

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さらに川沿いに登っていくと、巨大な堰堤が現れた。
あれ、ここを通るのは3年半ぶりのことだけど、なんか以前と形が違う。

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どうやら基礎部分を残し、より堅固なものに造り替えられたようだ。
この中央部分、見覚えがあるね。
西桂町(山梨県)にもあった、鋼管製の堰堤

これまでのコンクリート製のように上部からの流木や岩石は食い止める。
違うのは、こちらは泥水は下流に流すことができるという優れものだ。
こうしてだんだんこの鋼管のものにコウカンされていくのかな。
巷間よくある話題でした。

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【遺構】旧須走水力発電所跡(小山町)

ここは富士山の麓、静岡県小山町の須走(すばしり)というところ。
須走とは、富士山からの下山の時とき急傾斜の砂地を走り下りる様子から付けられた名前だ。

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その富士へと続く国道138号線の傍らに、『鎌倉往還』の石柱が立てられている。
鎌倉往還は鎌倉みちとも言われ、鎌倉時代に幕府の号令があったとき、武士が地方から都に駆けつけるため各地に設けられた、いわば軍用道路になる。
『いざ、鎌倉!』というヤツだ。
ここの場合には、甲斐源氏が鎌倉まで行き来するためのものだったんだろう。

ここが鎌倉みちの入口なのだが、いまバイパス工事が盛んに行われており、土手が削り取られてこんな有り様になっていた。
それでもこの石積みは昔のものだろう。
この先に須走水力発電所跡があるというので探索に来たのだ。


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それでもその鎌倉みちをずっと下っていくと、明らかに人の手が加えられた水路が現れた。
匂う。
この近くに発電所はあるのだろう。


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周辺を探るともう一本、別な水の流れが。
そしてこちらのほうが明らかに水量が多い。
さらに水路吐水路の間には、すっかり苔むした小屋のようなものがあった。


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素朴だが、ちゃんと両側にコンクリート製の門柱のようなものがあり、この小屋が只者でないことを物語る。
入口は開け放たれたまま。


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内部を覗くと、配管やバルブ、そして配電盤のようなものが据え付けられていた。
しかし肝心の外部の配管は接続されていない。
これはかつて操作室のようなものだったんだろうか。


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しかしそれ以上、周囲を探索しても発電所に不可欠な取水堰やタービン水車のようなものは見つからず、反対の土手まで上がってしまった。
するとそこには『発電所跡』と刻まれた石柱が。
やはりここが旧須走水力発電所の後だったことには間違いないようだ。
しかしそれにしても有力な痕跡は……。


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あえて見つけたものといえば、これ。
陶器で出来た絶縁碍子のようだが、やけにきれい。
もっと古ぼけたものを期待しているんだけどな。

帰ってから調べてもこの旧須走水力発電所についての資料は見当たらず、良くわからなかった。
どにたかご存じであればご教示を。

佐久間発電所の城塞こちら
青山変電所こちら
矢納発電所こちら
梨本発電所こちら
冷川発電所こちら

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『地下神殿ツアー』、増やします

Suiso『地下神殿ツアー』が新たな観光スポットとして人気を集めているそうだ。

といっても、ギリシャやローマでも、またインカの話でもない。
国土交通省がやってる、首都圏外郭放水路というやつ。

水害を防ぐため埼玉県春日部市の地下に作られた、要は大規模な調圧水槽というもの。
広さはサッカーグランドほど、高さ18mもある柱が林立していて、それがまるで神殿のような迫力なんだという。

意外やとても人気があるので、4月から日程を増やすことにしたそうだ。
なんと、これまで週末は土曜日が月1回だけだったのを倍の2回にするって。
すごいだろ、大盤振る舞いじゃないか。
(日曜・祝日に加え、月曜もお休みだよ)
お役所って言うな。

さ、申し込も。

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濃溝の滝(亀岩の洞窟)見てきた

いま、「まるでジブリの世界みたい」とネットで人気のトンネル滝『濃溝の滝』を見てきた。
なんでも、インスタグラムの写真から人気に火がついたんだそうだ。
(農溝の滝とする説も)

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千葉県の鴨川道路沿いにある『清水渓流広場』という公園の中にある。
観光バスの入れる駐車場もある。

というくらいなので、見た目は秘境っぽいけどアクセスは超簡単。
トンネルの上は県道が通っている。
実際、団体さんは来るし、ヒールを履いた女性だっているくらいだ。


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房総特有の『川回し』というもので、つまりは人工の水路ということになる。
興醒め?

ただ、立地の関係から朝日が差すとみごとなハートが出来るんだってさ。
三脚を立てて数時間も待ったけれど、結局これが精一杯。

 (君津市のHPより)
Noumizo_03ほんとなら、もっと左手に陽差しが伸びて、ちょうど横倒しのハートになる筈だったんだけど……。
季節が悪かったということにしとこ。

同じ『トンネル滝』なら、僕はこっちのほうがいーや。
こっちは到達困難でカップルなんかいないもん。

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お魚、棚田を上がる(富士川町)

ここは山梨県・鰍沢の外れ。
日本固有種である鰍(かじか)はハゼの仲間だそうだ。
その鰍沢はかつて富士川舟運の拠点として栄えた町。
写真の右手には県道407号線が走っていて、そのまま奥へと進めば山梨のチロル(!)とも言われる十谷にたどり着くことになる。


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いかにも長閑な日本の田園風景。
こんな山奥の狭い額のような河岸段丘でも稲作が営まれている。


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流れる川は富士川の支流・大柳川。
石垣のような堰堤が築かれて、水の流れは右端に追いやられている。
あれ、でもきれいに扇形に並んだ石の列は何?


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実はこれ『棚田式魚道』という、魚が産卵のため遡上できるようにしたもの。
岐阜県に本社がある山辰組というところが施工したもので、この棚田式はこの会社が最も得意とする手法だそうだ。
残念ながら下まで降りられなかったので、鰍(かじか)が実際にいるかはわからなかったけれど、目論見通りこれでうまく遡れるといいね。


(Sasagogawa)
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巨大堰堤の工事は興醒めだけど、お魚のための工事は気が和む。

そうこうしていたら、消防車のサイレンが。
カジか?」

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「知る区ロード」と「銀明水」

山梨県中富町の山を走っていたら、「知る区ロード」なんていう標識を見掛けた。
おそらくあの絹の交易路「シルクロード」をもじったんだろう。

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「知る区ロード」っていうネーミング、たしか杉並区にもあったような。
杉並のほうは「区」だからまだわかるけど、こっちは町ものな、惜しい。


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そしてその傍らに「銀明水」。
名前からしてご利益ありそうなので一口飲んでみた。
汗をかいていたせいもあり美味かった。


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傍らの説明板を見ると「富士見山 銀明水」だって。
「銀明水」といえば、富士山登山道にあるのが有名だけど、こちらは「富士見山」
「区」といい、「富士」といい、なんかいまいち惜しいんだよな。

・都留市・夏狩湧水群はこちら
・東栄町・月の湧水はこちら
・早川町・新倉湧水はこちら

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お水が足りない

 薗原湖
Sonoharako国土交通省によれば、首都圏の水源となっている利根川上流の8ダムの貯水量が例年と比べて低下しているとして、渇水を警告したそうだ。
え 知ってた?
なんだ、水くさいな。

最も少ない薗原ダムでは貯水量がわずか12%というから深刻だ。
ただ、貯水量には夏の渇水期と冬の非洪水期とがあって、同じ水の量でも季節によって数字が変わったりするからわかりにくいけれどね。

それにダムの水って平均して使う訳じゃないんだよね。
それぞれのダムの性質から判断して、まずはこのダムを優先して使い、一方こっちのダムの水は残しておく、なんてことをする。
(さらに東京の場合、奥多摩湖の水は最後まで使わないし)

飲み水や田圃の水を配るのもダムの役目だけど、さりとて洪水を防ぐためにはいつも満水にしておくということもできない。
文句を言うのは簡単だけど、治水というくらいで水は国の行政の根幹だ。
水をコントロールするというのはそれは困難なこと。

昔から言うよね、『水商売は難しい』って。

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城ヶ崎の磯のポットホール(伊豆)

ここは伊豆・城ヶ崎の海岸。

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高級別荘地の先にある公園にクルマを止め、「かんのんの浜」と名付けられた磯までやって来ている。
右に見える松の木の、そのさらに先に今回の目的のものがある。


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大きく、そして不安定なゴロタ石を慎重に渉って行く。
右手に上がっているのは煙ではなく、打ち寄せた波の水しぶき。
ここに探索に来たのは2度目だが、前回も波は荒かった。


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断崖の先端までやって来て、そして崖の下を見下ろしてみる。
あった。
とうとう見つけたポットホール。丸いヤツね。
(マウスを置くと画像が切り替わります)

ポットホール(Pot Hole)は日本語で甌穴(おうけつ)。
「甌」という字はカメの意味。
河や磯などで表面の弱い部分に石が入り、繰り返し水流で回転した結果、丸い穴ないし丸い石ができるものが甌穴だ。

川のポットホールはここここで見てきたけれど、海は初めて。
城ヶ崎のものはなんといっても穴のほうだけではなく削った石そのものがあるのが素晴らしい。


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もっと間近で見たい。
しかし残念ながらこの崖は降りられないのでいったん浜に戻り、あらためて迂回する。
そしてこんな岩の隙間を通り抜けていく。
う、狭っ。
つかえたのはウエストバッグで、お腹じゃない。


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そして…… これだ。
波で出来たので、正確には海蝕甌穴。
まるでボウリングの玉のようにまん丸。
でもこれで直径は70cmほどもあるという。
穴も大きく1.2mもあるというが、現在はその一角にさらに別の新たな窪みを作りつつある。


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なんて油断していると、突然こんな強い波が不定期に襲って来る。
冷た! まさに寒波。
カンパくれるならいいけどね。

このポットホールは伊東市の天然記念物に指定されているのだが、積極的に紹介はされていないようだし、現地に案内板も一切ない。
(だから一度目はたどり着けなかった)
なぜって、足場の悪いこうした危険な場所にあるから。
軽い観光気分で行かれ、万一事故でもあったら役所としては困るものね。

現場で撮影したよくわかる動画はこちら
                

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